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群発地震:伊豆諸島での発生メカニズム解明 産総研
伊豆諸島で2年前に起きた群発地震の発生メカニズムを解明したと、産業技術総合研究所(茨城県
つくば市)などの研究チームが4日発表した。板状のマグマが地殻に入り込んで圧力をかけ、地殻内
の断層面が次々に破壊されたためという。研究チームは、地殻変動をGPS(全地球測位システム)
などで連続観測すれば、群発地震の発生予測につながるとしている。研究成果は5日付の英科学誌
「ネイチャー」に掲載された。
研究チームは、国土地理院のGPS観測データから、三宅島の噴火活動に合わせて板状のマグマ
(長さ15キロ、幅5キロ)が三宅島と神津島の間の深さ約10キロの地殻中に徐々に入り込み、2
カ月間かけて厚さ約20メートルにまで成長したというモデルを考えた。
板状マグマの成長に伴って周辺の地殻にかかる圧力の広がりを、モデルをもとに解析。2000年
6月から8月にかけて発生した実際の地震の震源の分布とを比較したところ、地震のほとんどが圧力
増加地域で発生し、圧力が大きい地域ほど地震活動が活発化していることが分かった。マグマから離
れた式根島、新島の地震活動もこれで説明できるという。
これまでは、マグマや水が断層面に直接浸透することで群発地震が発生すると考えられていた。
研究チームの遠田晋次・同研究所研究員は「GPSの連続観測で地下の圧力の変動を精度よく推定できれば、地震発生予測にも応用
できる」と話している。(毎日新聞)
[9月5日3時40分更新]