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(回答先: 電磁波が小児白血病に影響、強さ4倍で発症率倍増〔日本経済新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 8 月 24 日 15:18:03)
高圧送電線や一部の家電製品から出る超低周波電磁波が多い環境で暮らす子供は、白血病の発症率が2倍以上になることが、国立環境研究所と国立がんセンターなどが実施した全国調査の中間解析で、24日までに明らかになった。
調査は1999年度から、科学技術庁(当時)が3年計画で進めた、電磁波と小児白血病の関係を調べる国内初の全国規模の疫学調査。倍増したのは、電磁波強度が通常の4倍以上の特殊な環境だが、健康影響が否定できなかったことで、電磁波低減対策やガイドライン制定が迫られそうだ。
調査対象は15歳以下の子供で、健康な約700人、白血病患者約350人の子供部屋の電磁波を1週間測定。さらに家電製品の使用状況、部屋から屋外の送電線までの距離、家庭全体の電磁波の強さの平均値などを加え統計処理した。
その結果、低周波電磁波が日常生活の平均値0.1マイクロテスラ以下を上回る、0.4マイクロテスラ以上になると、発症率が少なくとも倍増することが分かった。
最終結果は年内にも出る予定。また、子供の脳腫瘍(しゅよう)発症への影響も解析している。
電磁波には高圧送電線やパソコンなどの家電製品から出る超低周波と、携帯電話や電子レンジなどから出る高周波がある。
76年に米国で高圧線のそばに住む小児の白血病リスクが高まるとの報告が出て、特に低周波の健康影響が注目された。小児白血病についてはその後、各国で疫学調査が始まったが、影響の有無はさまざまな結果が出ている。
研究班の1人は「0.4マイクロテスラ以上になる家庭は少ないが、このレベルを境に発症率が急上昇するとの報告は世界的にもある。理由ははっきりしないが、磁場で体内に発生する電流が影響しているのかもしれない」と話している。
【超低周波電磁波】
電界と磁界が影響しあって伝わる電磁波のうち、波長が1000キロ以上のものを指し、海外の研究では特に人体への影響が指摘されている。高圧送電線から出るものが強いが、パソコンなどの一部家電製品からも微弱ながら出ており、電磁波をカットする防止装置も市販されている。これに対し、携帯電話や電子レンジなどから出る電磁波は波長が10センチ前後の高周波となる。
電磁波問題に詳しい科学ジャーナリスト大朏(おおつき)博善さんの話 「0.4マイクロテスラ以上の磁場というのは、家庭で普通に起きるとは考えにくいかなりの強さ。今回の調査結果だけで一般の人に直接の健康被害があるとしていいのだろうか。そうしたケースがどれぐらいあって、どう統計学的に処理したかが分からないと判断はできない。できるだけ電磁波は浴びない方がいいかもしれないが、普通の生活をしている限りは、それほど神経質になることはないだろう」
ZAKZAK 2002/08/24