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アルゼンチンの与党ペロン党の総裁、カルロス・メネム元大統領は6日、朝日新聞の単独インタビューに応じ、アルゼンチン経済を立て直すため「唯一の通貨としてドルを採用すべきだ」と米国との連携強化を訴えた。また、03年に予定される大統領選出馬に強い意欲を見せた。
メネム氏は89年に大統領就任後、1ドル=1ペソの固定相場制を導入して、年率5千%のハイパーインフレを沈静化させ、国営企業の民営化などを通じて「ラプラタの奇跡」と呼ばれる経済成長を達成、99年に退いた。
メネム氏は大統領時代から親米路線で知られる。アルゼンチン経済の現状について「行政改革を徹底し、確固たる通貨・財政政策が行われなければならない」と指摘。変動相場制ではインフレによる経済の不安定化が避けられないとし、「アメリカとの戦略的な通貨協定が必要だ」と強調。「通貨をドルにすることで、最強の米国経済に合体して国としてのリスクが下がり、金利も低下する。ユーロが欧州で共通の通貨になったようにアルゼンチンでも同じことができる」と述べた。
ただ、通貨のドル化は通貨主権を放棄することで経済政策の手足を縛られ、米国との経済力格差から非現実的との見方もあり、今後の具体策が焦点になりそうだ。
03年の大統領選に向けて「このひどい不況からアルゼンチンを救い出す条件を私は備えている」と出馬の意向を示した。同氏は大統領辞任後、武器密輸疑惑で起訴されたことがあるが、「武器の密売がなかったことは証明されている」として疑惑を否定した。また、昨年12月以来、対外債務が一時支払い停止に陥っていることについては「国債の支払いが再開される際には、債務の一部免除を伴うことになる」との見方を示した。