WSJ-米FERC、加州市場におけるエネルギー会社の取引戦略を調査へ (ダウ・ジョーンズ)

2002年5月8日(水)12時17分

ワシントン(ウォール・ストリート・ジャーナル）米連邦エネルギー規制委員会（FERC）は７日、米エネルギー会社に対し、2000−2001年のカリフォルニア電力危機時に使ったエネルギー取引戦略に関連する記録を保存するよう通達した。FERCはこの前日、2000−2001年に米エネルギー大手エンロン(ENRNQ)のトレーダーらが、カリフォルニア州の電力価格を操作し、利益を水増ししていたことを示す内部書類を公表している。

FERCによる通達を受けたのは、カリフォルニア州の電力市場にかかわるすべてのエネルギー取引業者。６日に公表されたエンロンのメモに記されたような取引戦略について、書類を保存するよう勧告している。正式なデータ提出要請は「近い将来、電力卸売りを手掛ける、すべての管轄区域内および区域外の業者」に対して出される予定としている。

保存すべき記録については、「取引戦略に関する連絡文書およびメモ、そのような取引戦略の部分をなす取引に関する会社間の連絡記録」としている。

エンロン以外でカリフォルニア州で電力取引を手掛ける大手企業は、リライアント・エナジー(NYSE:REI)、ダイナジー(NYSE:DYN)、ミラント(NYSE:MIR)、ウィリアムズ(NYSE:WMB)など。これらの企業はすべては、カリフォルニア州のビル・ロックヤー司法長官に訴えられており、いずれも市場操作疑惑は否定している。

FERCが６日公表したエンロンの内部書類によると、エンロンのトレーダーらは、「デス・スター」、「ゲット・ショーティー」、「ファット・ボーイ」などと名付けられた戦略を通じ、価格を操作。州内の送電で人為的に混雑状態を作り上げることにより、電力供給を滞らせたという。

この書類の公表を受け、カリフォルニア州選出のダイアン・ファインスタイン上院議員（民主党）は７日、司法省に対し、エンロンや他のエネルギー会社について犯罪捜査を行うよう正式に要請した。
http://news.lycos.co.jp/topics/world/enron.html

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