(回答先: 大企業の「みずほ外し」が加速〜日石三菱、JTB、KDDI…が他行で決済〔株ZAKZAK〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 25 日 16:19:37)
「事前テストが不十分だったと言わざるを得ない。誠に申し訳ない」。みずほホールディングス<8305>の前田晃伸社長は、24日の衆院財務金融委員会の参考人質疑で陳謝を重ねた。みずほグループを巡っては、決済集中日ごとにシステムへの負荷を懸念する声が高まっているが、問題はもはやみずほだけのものでなく、金融システム全体の新たな火種となっているのは明白だ。こうした中、金融当局から“ウルトラC”とも言える打開策を求める声が上がり始めている。
●完全復旧は早くてあと半年?
「みずほのシステム障害の完全復旧には、早くてもあと半年かかるというのが定説」(米系投資信託の電機担当アナリスト)―。普段、銀行経営への関心が薄いハイテク担当アナリストの間で、にわかにみずほへの関心が高まっている。みずほのシステム運用を担当する日本IBM、富士通<6702>、日立製作所<6501>の復旧に向けたお手並み拝見、という訳だ。
アナリストらによると、3社間の連携はうまく行っているとは言いがたく、「みずほ経営幹部のシステム軽視の影響もあり」(同)、復旧作業がスムーズに運ぶとの見通しは少ない。こうしたハイテクアナリストたちがその取材網を駆使した結果、導きだされたのが、「あと半年」という数値だ。当然、このめどは、システムの完全統合に向けた期限ではなく、現金自動預払機(ATM)や口座振替が滞りなく稼動する、という目安だ。
●いらだつ日銀
こうした見通しは、金融当局も独自調査を通じてつかみつつあるようだ。特に、日々の資金繰りを通じて金融市場全体をウオッチしている日銀がこうした情報に神経を尖らせているもよう。
みずほのシステム障害発生以降、銀行同士の大口資金を決済する「日銀ネット」でも不具合が複数に渡って発生。その都度日銀は決済終了時刻を延長せざるを得ない事態に追い込まれた。
このため、日銀の担当者ベースで浮上したのが「ウルトラC」の打開策だ。その中身は極めて単純。「システム統合の不具合が元で社会的な混乱にまで事態が発展した以上、統合そのものを白紙に戻してしまえ」(中堅幹部)というのだ。「ゴールデン・ウィーク中にでもシステムを一旦止め、統合前の旧3行ベースのシステム運用に切り替えれば問題は完全に解決する」(別の中堅幹部)。
無論、“打開策”は担当者達のストレスのはけ口として語られているに過ぎない。
ただシステム障害の早期解決に向けた糸口をみずほ自身が見つけ出さない限り、当局者の冗談話が現実のものとなる可能性も否定できない。