(回答先: 価格高騰でも国家備蓄放出 政府が柔軟政策に転換 (共同通信) 投稿者 sanetomi 日時 2002 年 4 月 25 日 15:05:36)
「バブル形成」にも、「バブル崩壊」にも、「政府過剰債務」にも、根拠のない展望しか描けず、根源的とは言わないまでも有効な政策を打ち出せずにだらだらと問題を先送りにしてきた日本政府らしい動きである。
原油価格の上昇が一時的なものであれば、“結果として”、備蓄放出策はうまくいったといえる。
しかし、原油価格が長期的に上昇するのみならず、供給不足が生じた場合は、備蓄放出策はまったくもって愚かな政策である。
そのような状況になれば、経済取引という問題では済まなくなり、国家間の外交関係が大きなウエイトを持つようになる。
原油高騰は世界全体に同時的に影響を与えるものであり、その段階では経済取引で解決できるものである。
経済取引で済まない状況の到来を想定して行っている国家備蓄を価格高騰で放出するという判断は、愚かで刹那主義的なものでしかない。
それを「柔軟政策への転換」と書くメディアも、世界が見えない愚か者である。
戦後一貫として「冷戦」を戦ってきた間柄である米ソ(ロシア)が、石油取引の拡大を行おうとしているご時世である。(この動きが何を意味するのか想像できない統治者は職を辞すべきである)
65%もの原油を中東に依存していながら、価格上昇という局面で国家備蓄の放出をうたうしかできない日本政府は、統治者としての能力を疑われても仕方がないだろう。
ロシアを含めた非中東産油国との外交交渉を通じて原油の確保に動くものが日本の統治者でなければ、長期の「デフレ不況」で疲弊している日本経済は、「原油供給問題」で破滅的な災厄に見舞われるだろう。
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※ 参考書き込み
『原油価格の高騰は「デフレ不況」に悩む日本経済の“神風”になるか』
http://www.asyura.com/2002/hasan8/msg/955.html
『原油高騰で石油化学にチャンスはあまりなく、中国より日本が受ける打撃のほうが大きい』
http://www.asyura.com/2002/hasan8/msg/990.html