国際通貨基金(IMF)シニア・アドバイザーのロビンソン氏は23日午前、都内のホテルで記者会見し、日本銀行の金融政策は基本的に正しい方向にあるが、まだ積極的な政策を打ち出す余地があると述べ、特に一定の物価指数を金融政策の目標とするインフレ目標策を導入すべきだとの考えを示した。
また同氏は、インフレ目標策を導入して、人々のインフレ期待を喚起することが重要だと強調した。さらに今年後半に補正予算を編成する必要性にも言及した。
IMFは18 日に発表した「世界経済見通し」で、米経済の予想以上の力強さなどを理由に、2002年の世界経済成長率を2.8%と、昨年12月18日に発表した2.4%の成長見通しから0.4ポイント上方修正。また2003年は4.0%成長と、伸び率が一段と加速するとの見通しを示している。
さらに日本については、2002年の成長率が1.0%のマイナスと、昨年12月時点の見通しを据え置き、2001年のマイナス0.4%に続き2年連続マイナス成長となる。2003年については、0.8%のプラス成長の見通し。