(回答先: 首相、景気「底入れ」宣言 株、地価10%下落が限度 【博鰲(中国・海南島)12日共同】 投稿者 sanetomi 日時 2002 年 4 月 12 日 14:10:38)
小泉首相は、経済的苦境のなかで「改革」を訴え、将来の明るさを語ることで政権を維持してきた。
「改革に伴う痛みに数年間は耐えて欲しい。そのあとには力強い回復が訪れる」と訴え、「株価の動きに一喜一憂しない」と株式市場に対しては距離を置いていた。
そのような小泉首相が、「日本の株価も地価も、どんなに下がってもあと10%しか下がらない」とアジアフォーラムの質疑で語ったという。
小泉首相がGDPデータさえまともに公表されていないことを知っているかどうかはわからないが、彼及び側近は、不都合なデータを秘匿しつつ、株価や地価の維持に政権の命運を託していると思われる。
そして、そのような身構えは、公的資金による株価買い支えや税制変更や財政出動による地価維持政策に結びついていくだろう。
「小泉改革」は「デフレ不況」をさらに悪化させるものだが、それさえ放棄し、理念も構想もない“資産価値維持政策”に走り、「デフレ不況」をより深みに引きずり込むようだ。
株価や地価が結果的に10%下がったときにどう申し開きするのかというヤボなことは言わないが、政権担当者の頭のなかが“資産価値維持政策”で満ちるようになれば、「デフレ不況」は、解消されるどころかさらに悪化していく。
日本の力は捨てたものじゃないと思っているが、株価買い支えで糊塗した3月危機を持ち出して云々する人が首相では、日本の力は衰弱していくばかりで、立ち直れないところまで追い詰められてしまうだおう。