小泉純一郎首相は12日午前(日本時間同日午後)、博鰲(はくごう)アジアフォーラムでの基調演説の後、参加者との質疑に応じ、日本経済について「日本の株価も地価も、どんなに下がってもあと10%しか下がらない。ようやく底が見えてきた」と述べ、自信満々に景気の「底入れ」を宣言した。
首相が株価、地価の下落の限度について具体的な数字を挙げて示したのは異例で、今後の株価などの動向によっては首相の姿勢が問われる場面も出そうだ。
首相は「日本の潜在力は捨てたものじゃない。日本人が一番悲観的になっている」と指摘。「3月には金融不安が起こると言われたがもう3月は過ぎた。新聞を見て日本が駄目だと思うと大間違いだ。ジャーナリストは首相の言うことを聞かず、反対政党のいうことを聞く傾向がある」とマスコミ批判を展開、会場は笑いと拍手に包まれた。