(回答先: 金融庁「金融システム安定化追加施策」全容が明らかに〜地銀再編促進や融資厳格化[PAXNet] 2002/04/11 11:46:00 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 11 日 20:29:19)
金融庁は、銀行の不良債権処理を抜本的に進めるため、主要銀行が抱える破たん懸念先以下の不良債権を、今後、原則1年以内に半減させ、2年以内に8割を処理するよう促すことなどを柱とする新施策をまとめた。12日に発表する。ロイター通信が入手した同庁の発表案によると、新しい時限目標の達成に向け、不良債権の処理作業を監視する検査官を大手銀行グループに実質的に常駐させる。また、金融システムを強化するため、地方の金融機関の合併も推進する。
金融庁が発表する新施策の柱は、1)不良債権処理の促進 2)主要銀行グループへの通年検査の導入 3)金融機関の合併促進 4)経営実態に応じた検査の運用確保−−の4点。
不良債権処理の促進では、現在、主要行の破たん懸念先以下の債権(新規発生分)について、3年以内にオフバランス化を行うとして、期限を設定しているが、この枠組みの中でオフバランス化を一層加速するため、具体的な処理目標として、原則1年以内に5割、2年以内に8割をメドにする。また、この目標を確実に実現するため、信託を含む整理回収機構(RCC)の機能を積極的に活用するように要請する。
主要銀行グループへの通年検査の導入では、主要銀行グループ別に金融庁の検査部門を再編成し、同じ部門の検査官が1年を通じて同一グループ内の金融機関を継続的かつ専担的に検査する実質常駐検査体制とすることにより、検査の実効性・効率性を高める。
また、金融機関の内部監査体制等について重点的に検証するため、民間の専門家を登用した専門班が、各主要銀行グループを横断的に検査する。
金融機関の合併促進では、今後のわが国の金融システムをより強固なものとするため、金融機関について、収益性の改善等により、経営基盤を一層強化するとともに、中小企業金融の円滑化を図るため、主として地域金融機関を念頭において、合併促進を中心とした施策を早急に検討する。
経営実態に応じた検査の運用確保では、中小企業等の経営実態の把握の向上による適切な検査の運用確保のため、現行金融検査マニュアルの解説および具体的な適用事例として、金融検査マニュアルの別冊として中小企業融資編を作成する。
金融庁では、特別検査の結果公表とともに、この新施策を発表する予定、としている。