日立製作所は8日、3月末で締め切った早期退職制度の応募人数が、グループ全体で当初想定した4000人の2・3倍に当たる約9000人に上ったことを明らかにした。
日立は早期退職のほか、海外事業の撤退・縮小などを合わせて今年6月末までに国内1万5100人、海外5830人の計2万930人を削減する計画を発表していたが、この結果、人員削減は2万6000人規模に拡大することになる。
同社の早期退職制度は、40歳以上の社員を対象に2月21日から応募を受け付け、退職者には通常の退職金に最大で年収2・5年分を上乗せするとしていた。応募者が殺到したことで、退職金上乗せに必要な経費も当初予定の670億円を大きく上回る。しかし、上乗せの倍率が低い高年齢からの応募が多かったことから、1人あたりの退職金の加算額が予想を下回った。同社では「上乗せに必要な経費は1000億円以内に収まる」としている。
(4月9日03:05)