NTTは4日、2002年3月期の連結最終損益が8650億円の赤字(2001年3月期は4640億円の黒字)になったようだと発表した。昨年11月時点では3310億円の赤字を予想していた。子会社のNTTドコモやNTTコミュニケーションズ(NTTコム)の海外出資先企業の株式評価損1兆4030億円に加え、NTT東西地域会社の退職金費用など構造改革関連費用6920億円を特別損失に計上することが響く。特別損失は総額2兆円を超える。
連結売上高は2001年3月期に比べ3%増の11兆8120億円になったようだ。東西地域会社が手がける固定電話事業は不振で値下げ競争が足を引っ張ったが、ドコモのiモードのデータ通信の伸びなどが寄与した。連結経常利益は予想通り、同8%減の6650億円となったもよう。マイライン(電話会社事前登録制)導入に伴う顧客獲得費用の増加が利益圧迫要因になった。