(回答先: 国家破産制度の導入検討 IMF理事会 共同 投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 4 月 02 日 19:38:24)
国際通貨基金(IMF)は、昨年11月に提唱した債務危機に陥った国への国家破産制度の導入案について、IMFの役割を薄めて、債権者の責任をより重視する内容の修正案を明らかにした。
IMFのクルーガー第1副専務理事が、米国際経済研究所(IIE)での講演で明らかにしたもの。
IMFは昨年11月、アルゼンチンのような債務危機に陥った国が、手続きが面倒なデフォルト(債務不履行)という手段によることなく、秩序だった方法で債務再編が可能となる国家破産制度の導入を提案していた。
ただ、同制度の考え自体は幅広い支持を集めたものの、IMFが同制度の門番の役割を担うことについては、反対の声が多かった。
クルーガー第1副専務理事が明らかにした今回の提案は、最終的な債務再編プロセスで、IMFの役割を薄め、債権者の責任を重視する内容になっている。
同第1副専務理事は、「修正案では、債務国と圧倒的多数の債権者が主導権を握って、債務再編の作業を進めることになり、IMFは債務再編プロセスには参加しない」と述べた。
ただ、今回の修正案にもかかわらず、国家破産制度の導入案は米国の支持を得るには不十分な可能性が高いとみられている。
ブッシュ政権は、債務再編は市場原理に従ったかたちで処理されることを望んでいる。また、債務問題が発生した場合の適切な解決策として規定されている債券契約における集団交渉条項を盛り込むことで対処すべきだ、としている。