(回答先: 三菱自工トップ交代〜ダイムラー主導で再建加速(PAXNET) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 3 月 27 日 21:42:59)
三菱自動車が内定したトップ交代は、日本を代表する企業グループ・三菱の「バッジ」をつけた大手メーカーが、名実ともに外資系企業になることを示している。
記者会見の席上、園部社長は、02年3月期決算で最終赤字をゼロにする目標を達成できる見通しを示し、社長退任について「私自身の決断」、「エクロート氏は三菱マンになりきった」などと強調した。ただし、今回の人事はダイムラークライスラーのユルゲン・シュレンプ会長の来日に合わせて発表され、三菱自動車の経営再建が今後、ダイムラー主導で行われることを宣言した形となった。
10年前、20年以上にわたった米クライスラーとの提携を完全に解消した三菱自動車は自動車業界の「勝ち組」とされた。バブル時代に生産能力増強に乗り出さなかったことや、RV(レジャー用多目的車)「パジェロ」の大ヒットが原因だ。しかし、消費者の志向がミニバンなどに移った動きに乗り遅れたうえ、95年からの5年間に社長3人が次々辞任する異常事態が続いた。就任直後から出社できなくなっての更迭、総会屋への利益供与事件やリコール隠し事件での引責だった。
その結果が、独ダイムラーがクライスラーを事実上吸収合併して生まれたダイムラークライスラーの傘下入りだ。1年半余りで、業績回復の陣頭に立った園部社長も会長に退き、外国人が経営トップに就くことになった。ダイムラーの出資は37・3%で筆頭。三菱重工業や三菱商事、東京三菱銀行の保有株の合計を大きく上回る。
ダイムラーが出資した00年以降、大江工場(名古屋市)の閉鎖に象徴されるリストラや部品調達でのコスト削減の徹底などの動きは、これまで以上に加速される。「短期の業績回復が期待できる」として、トップ交代が報じられ、三菱自動車の株価は26日に13円高、27日も33円高と、2日間で15%以上も上がった。株価をからは、マツダ、日産に続く国内自動車大手3社目の外国人トップの誕生は歓迎されているようだ。【松田真】