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Re: “刹那的な”高所得者や資産家の優遇政策は、高所得者や資産家の“没落”を招くものである 投稿者 あっしら 日時 2002 年 3 月 23 日 21:24:56:

(回答先: 給与所得控除の縮小検討〜中低所得層は負担増も〔東京新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 3 月 23 日 17:48:39)

例のごとく、観測気球を上げて世間の様子を見るために報道させたものだろう。

しかし、資産家優遇の贈与税減税をぶち上げたあとに中低所得者層(年収800万円未満)の所得税増税を主張する厚顔無恥には恐れ入る。
不動産市場の一時的な価格下支えを狙って、不動産取得目的での贈与を3千万円まで無税にしようという税制変更の話の後に、中低所得者層の所得税を上げるという話をよく持ち出せたものである。

日立などが給与ベースを平均5%引き下げる事態にまでなっているときに、中低所得者層の所得税をさらに引き上げる政策を採れば、「デフレ不況」が一段と深まることは避けられない。

それは、高所得者や資産家の“没落”を招くことでもある。
圧倒的な数を占める中低所得者層に重税を課せば、高所得者や資産家にお金が回ってこなくなるのである。
愚かな浅知恵が命取りになることは、数年も経たずにわかるだろう。


>合計8兆2000億円程度の減収要因となっているこれら3つの控除を縮小して税収
>基盤を固める一方、

所得税制は所得・控除・税率という体系的なものとして当初から構築されており、「合計8兆2000億円程度の減収要因」は、「合計8兆2000億円程度の増収可能性」の意図的な言い換えである。

控除を減収要因と言うのならば、法人税・相続税・贈与税などにも“減収要因”がある。

>所得税率の引き下げを行い、国民が「広く公平に」税負担する仕組みをつくる。

所得税は、元々所得格差の少しばかりの是正という“社会主義的政策”(憎悪と反乱を防ぐため)の目的で導入されたものである。「広く公平に」税負担する仕組みという相容れないものであり、戦後日本が曲がりなりにも国民的統一性を持ちながら経済活動に励んできた基礎を破壊するものである。

所得税で「広く公平に」という考え方を推し進めれば、サッチャー流の“人頭税”に行き着く。

付加価値税や消費税は、「広く公平に」税負担する仕組みである。


>ただ、これら控除の恩恵を最も受けている中低所得者層にとっては、税率を下げても
>負担増になる可能性があり、議論が具体化するにつれ反発が強まりそうだ。

「広く公平に」税負担する仕組みという趣旨から言って、中低所得者層(800万円未満)の負担増になることは必然である。
中低所得者層は、消費税で重税を課せられ、今度は所得税でも重税を課せられることになる。


結局この変更は、“貧民層(年収800万未満)がより貧困な人々の経済的な面倒を見るように”ということを目指すものであり、「デフレ不況」をより悪化させるものである。
消費税5%・医療費自己負担2割(さらに3割へ)・介護保険導入・年金保険料引き上げに続く所得税制変更の後に来るものは、『消費税10%』である。

そして、バブル崩壊後に政府債務を急速に悪化させた100兆円もの国債を発行して注ぎ込んだ先はゼネコンや銀行であり、経済苦のなかで自殺したりホームレスになる人たちは無視され続けてきたのである。
あげく、今なお、「デフレ不況」から脱却さえできていない。

こういう根源的な税制変更は、「総選挙」で明確に主張し勝利した後に実施すべきものである。


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