日銀は19、20日開いた金融政策決定会合で、「年度末に向け、当座預金残高目標(10―15兆円)にかかわらず一層潤沢な資金供給を行う」との政策目標を賛成多数で据え置くことを決めた。株価回復で期末にかけての資金繰り不安が後退するなか、前回決定した追加緩和の効果を見極めたいとの意見が大勢を占めたと見られる。
日銀は前回の会合で、政府のデフレ対策決定に応じるかたちで追加金融緩和策を決定。当座預金残高の上限を“青天井”としたほか、国債買い入れ額を月1兆円に引き上げるなど、量的緩和策を一段と強化した。
今回の会合では、日銀の資金供給の際、金融機関が差し出す担保に地方交付税特別会計や預金保険機構向けの貸出債権を加えることを正式に決定。資金需要の高まる3月期末へ向け、資金供給手段を拡大する。両債権の担保追加については、前回の政策決定会合で「早急に検討を進める」としていた。