(回答先: 新しい金融政策の検討要請 工夫余地ありと全銀協会長 (共同通信) 投稿者 sanetomi 日時 2002 年 3 月 19 日 18:11:27)
山本全銀協会長は、公的資金の一斉注入について、様々な弊害が生じるおそれがある、との認識を示した。
定例会見で述べたもの。
山本会長は、銀行に対する公的資金の一斉注入に関する議論について、「むしろ様々な弊害が生じるおそれがある」と述べ、反対の姿勢を示した。また、公的資金注入論には誤解があるとして、「(公的資金注入により)市場に安心感が広がるという考えは、(注入を)株価回復のインパクトとして使うという乱暴な意見だ」と述べた上で、企業サイドの構造問題を解決しなければ真の問題解決にならないとの見方を示した。
公的資金注入により、不良債権処理の原資の制約がなくなるとの考えに関しては、「現在も処理が遅れている状況ではない」と述べた。次に、貸し渋り対策のために公的資金注入が必要との見方については、「自己資本比率悪化による貸し渋りは起きていない」と主張した。
過剰債務企業に対する金融支援が相次いでいることに関連して、柳沢金融担当相から要請があったのかとの質問に対して、山本会長は、「大臣や当局からの具体的な指示はない」と述べる一方、柳沢金融担当相から、「内閣府や国会での不良債権問題の位置付けの説明があり、政府の意のあるところを踏まえて経営してほしいとの話があった」ことを明らかにした。
日銀の金融緩和策について、外債購入やインフレターゲット論などの意見があるとした上で、「頭から問題があるからやならないということでなく、さまざまな手段について議論することが大事だ」との考えを示した。
また、金融庁が銀行の健全性にかかわる指標の早期公開を打ち出したことについて、年度内は無理とした上で、「できるだけ早い段階で公開できればいい」と述べた。