国内大手監査法人の朝日監査法人は15日、海外の提携先を国際会計事務所アンダーセンからKPMGに変更する方向で最終調整に入った。米司法省がエンロン事件に関する司法妨害の疑いでアンダーセンを起訴。アンダーセンがKPMGへの身売り交渉を開始したことから、顧客企業への影響を配慮してKPMGとの提携に切り替える意向だ。
エンロン事件で顧客離れが加速しているアンダーセンは、ライバルの国際会計事務所デロイト・トウシュ・トーマツ(DTT)、アーンスト・アンド・ヤング(E&Y)との間で身売り交渉を進めてきたが決裂。14日にKPMGとの交渉に入った。
KPMGはアンダーセンの米監査部門以外の受け入れに前向きな姿勢を示しているもよう。仮にアンダーセンとKPMGとの交渉が決裂しても、欧州のグループ事務所はKPMGとの提携に前向きなことから、朝日監査法人も海外業務をKPMGに変更する方向で調整する。