(回答先: WSJ-ウォルマートが日本進出、厳しい競争に直面か(ダウ・ジョーンズ) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 3 月 15 日 12:25:32)
西友を傘下に収めるウォルマートの参入で、国内スーパー業界の再編は一段と加速する。
ウォルマートは今後、店舗網を拡大して厳しい価格競争を挑んでくるのは確実。イオン(旧
ジャスコ)・マイカル連合にイトーヨーカ堂、ダイエー、ユニーの国内大手が「黒船」にど
う対抗するか。ウォルマートが消費者の支持を獲得できれば、流通地図が一気に塗り替えら
れることも予想される。
ウォルマートは、メーカーとの直接取引を背景に、「エブリデー・ロープライス」と呼ぶ
徹底した低価格販売が最大の武器。「ユニクロ効果」でカジュアル衣料の内外価格差は解消
したと言われるが、スーパーが主力とする食料品や日用品は卸売業者の力が強く、国内価格
は米国に比べまだまだ高い。
ウォルマートが国内スーパーのこの弱点を突いてくれば、消費者にとって朗報だが、財務
体質が弱く値下げ競争で対抗できないスーパーや卸売業者を中心に、合従連衡や淘汰(とう
た)が進むことが予想される。
一方で、イオンとイトーヨーカ堂の国内2強は、すでにウォルマートの日本進出を見越
し、先手を打って体制固めを急いでいる。
イオンが昨年11月、マイカルの支援を決めた理由は、ウォルマートが容易に店舗展開で
きないよう「国内市場で圧倒的な店舗網を築いておく」(岡田元也社長)ためだった。イオ
ンは世界の小売業の上位10社入りを目標に掲げ、その後も破たん企業を中心に積極的な店
舗買収を行っている。
ヨーカ堂は、イオンと対照的に、店舗網の急拡大ではなく「質の重視で経営効率をさらに
上げる」(鈴木敏文社長)改革に取り組んできた。
ただ、両社の戦略がどこまで有効かは不透明だ。ウォルマートは西友買収を「日本市場の
足がかり」と位置付けており、今後の出方次第では、ダイエー、ユニーも含めた4大グルー
プが、一段の再編に向かう可能性もある。 【三島健二】
チャールズ・ホリー・ウォルマート国際部門副社長と木内政雄・西友社長の会見の一問一
答は次の通り。
――日本でいつ大型店を展開するのか。
ホリー氏 日本市場に期待しているが、具体的な発表や予想をするのは時期尚早だ。
――「西友」の看板は残すのか。
木内氏 看板については決まっていない。強い相手と組めたので、リストラはやりやすく
なる。
――なぜマイカルなど他社を選ばなかったか。
ホリー氏 西友は強力な店舗管理能力がある。大きい店から小さい店まで店舗形態が幅広
い点も共通している。
――西友を買収したと言えるのか。人材は送るのか。
ホリー氏 「買収」と言ってもよく、同時に従業員や株主も含めた連携だ。店舗運営には
人材は派遣しないが、市場調査や技術関係の専門家を出す。
――日本に参入した外資で思い通りの展開ができていない企業もある。
ホリー氏 日本で通用すると思ったからこそ、西友と提携した。景気後退期の米国でも、
顧客重視の事業展開で成果を上げた。
――日本の商品の価格は高いか。
ホリー氏 高いとは言えるが、市場には価格帯というものがある。ただ、その中で、我々
は「最大の価値」を提供できる。
[毎日新聞3月15日] ( 2002-03-15-00:31 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/keizai/20020315k0000m020155000c.html