(回答先: ダイエー支援1千億上積み、裏に金融庁〜圧力かけ完全な管理下に(株ZAKZAK) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 2 月 28 日 19:59:57)
ダイエー創業者の中内功氏が、二男で福岡ダイエーホークスオーナーの正氏に球団株を1株1円、総額で30万円弱という常識外れの安値で譲渡していた事実は、経営悪化の元凶となった中内家のグループ私物化の実態を浮き彫りにした。5200億円の金融支援に最後の望みを託すダイエーだが、正氏のホークス株供出や中内氏の私財提供も受けられず、けじめがつかないままの再出発となる。
ホークスの発行株式総数は約72万株。このうち60%をダイエー、40%を前オーナーの中内氏が保有していたが、平成12年11月、中内氏は保有する28万8000株を1株1円で正氏に譲渡。翌年1月に正氏がオーナーに就任した。
ホークス側は、13年2月決算で13億円の経常赤字で、約38億円の債務超過だったため、妥当な取引金額という認識だが、ちょっと待ってほしい。
ホークスは平成11年に初の日本一に輝いており、正氏が株式の譲渡を受けた12年11月にもパ・リーグを制している。観客動員も順調に伸ばしており、13年のシーズンではパ・リーグ史上初の300万人を突破し、巨人に次ぐ人気球団としての地位を確立。ホテルやドーム球場を含めた「福岡事業3点セット」では13年2月期に黒字転換しているのだ。
昭和63年にダイエーが南海電鉄から球団を買収した際も、30億円近い額がかかっており、常識からみれば「1株1円」などという価値であるわけがない。
残り60%の株式を持つダイエーの高木邦夫社長は、非公開企業であるホークス株の時価について言及を避けたが、一連の“親子間取引”については「とやかく言える状況ではないが、釈然としない」と不信感をあらわにしている。
球団売却につながるとの地元の懸念も受け、とりあえずはホークス株を手放さずに済んだ正氏だが、ダイエー側が「ホークスは今後も継続して維持する」という方針を明確にしているだけに、今シーズン終了後にこの問題が再燃することも考えられる。
さらに、懸案となっている中内氏の私財提供問題についても、「家屋敷もファミリー企業株も銀行の担保」(関係者)で、「財政状態からみて、きわめて難しい」(高木社長)。
5200億円の金融支援を受け、グループで5000人の人員削減、100店舗閉鎖などリストラを進めるダイエーだが、たとえ計画どおりに進んでも3年後に9000億円の有利子負債が残る。依然として内憂外患の状態は続く。