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(回答先: Re: 90年代の米国の儲け先としての日本 投稿者 日時 2002 年 11 月 08 日 22:13:39)
>日本におけるマイクロソフト、インテル、シスコなどパソコン、IT関係、それと航
>空、軍事関係の売り上げ、それには無視できないと思うよ
それらに加えて、農産物・映画・音楽も無視できません。
しかし、それでも、対日赤字を中心とした厖大な貿易赤字を計上し続けていることが米国の産業力の弱さの現れです。
米国連邦政府の対日債務も1兆ドルを超えています。
それを返済しないで済むことになれば、「90年代の米国の儲け先としての日本」と言えるかもしれませんね。
>世界第2位の巨大な経済力と市場を持った日本がなければ90年代以降の米国の世界
>戦略は成立しなかったカモ
日米貿易は日本が出超ですから、日本の最大の貢献は、米国債務を含む証券を中心と対米投資(ドルの還流)でしょうね。
それがなければ、クリントン政権時代の繁栄もありませんでした。
>あと中国とまともに製造業で張り合ってもダメだ。
製造業における日中棲み分けと中国政府に対する内需拡大政策誘導が重要です。
中国で日本向けの最終消費財を生産しているようでは、張り合う以前の問題です。
製造業における日中棲み分けを意識的に追求しなければ、日本経済は貿易収支が赤字に転換し、やがて経常収支も赤字になり衰退してゆきます。
>観光や芸術などは規模として今の日本のGDPを支えるにはあまりに不十分。
>日本の生き残る策は、まずは科学技術立国だろうね
「科学技術立国」の困難さは前回書きましたが、「科学技術立国」の地位を得たとしても、それを製品化する産業が国内になければ、今の日本のGDPを支えるにはあまりに不十分です。
>できれば膨大な預貯金を生かした金融立国も期待したい。
>しかし、これは欧米との競争を勝ち抜かないといけないから
>前も言ったようにかなり難しい道ってこと。
預貯金の額は巨大ですが、90年代に加速度的に積み上げた公的債務のおかげで、実質はゼロです。
銀行が自己の存続に汲々としているなかで、「金融立国」は夢物語です。
どっちにしても、数千年にわたって培ってきたノウハウと数百年かけて築かれてきた世界ネットワークを基礎とした欧米の国際銀行家に勝つことはできません。
>まあ、現状では高い確率で日本経済は衰退するだろうね。
科学技術立国をめざしながら、最大の強みである製品化技術を活かして、中国と棲み分けすれば、日本経済は衰退を免れることができます。