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(回答先: JPモルガン救済のため日本活用!?〜平蔵支援、米の真意(株ZAKZAK2002/10/18) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 10 月 19 日 21:42:04)
米国政権の強制的とも言えるお声掛かりが、一民間経済学者から登用された竹中経済財政担当大臣を経済財政金融担当大臣という現在の日本の舵取りにおいて最重要テーマを担うポジションに据え、「不良債権処理の加速化」というプロジェクトを始動させた。
まず、そのような極めて強力な政治力と極めて高い政策立案力が問われるポジションにほとんど無能と判断できる経済学者を据えたことは、小泉政権が、建前とは違って「不良債権処理の加速化」にそれほど積極的ではないか、「不良債権処理の加速化」が日本経済をさらに悪化させるという見通しを持っていることの反映だと考えている。
(竹中氏では遂行できないから様子見もしくは竹中氏に責任を負わせるという構図)
小泉政権が本気で積極的に「不良債権処理の加速化」を進めるつもりであれば、政策立案能力はそこそこでも、財務省・金融庁・日銀の官僚たちを動かすことができる強力な政治力をもった国会議員をその職に就けたはずである。
それを物語るかのように、米国も、ハバードCEA委員長が「竹中プロジェクト」に力強い支持を表明したり、テーラー財務次官を日本に派遣するというかたちで、日本政府に実行を迫っている。
「竹中プロジェクト」を実施に移すためには、法律及び財政的支援が不可欠である。
公的資金注入に関しては現行法の解釈でも不可能ではないが、「竹中プロジェクト」によって「デフレ不況」が悪化することはわかっているから、それを緩和するための財政支出がなければ、いくら無能の竹中大臣と言えども、猪突猛進で実行に移すというわけにはいかない。
そして、「竹中プロジェクト」をサポートするというかたちで出てきた政策は、それが予定されていない段階で出ている政策と変わらないものであり、とてもじゃないが、「竹中プロジェクト」を実行できるというものではない。
※ 参考書き込み
『悲劇を超えて喜劇の世界に入った日本政府』
( http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/354.html )
「竹中プロジェクト」が実行されるかどうかは、与党及び財務省・金融庁の官僚がそれにのっかるかどうかにかかっている。
幸か不幸か、財政危機にある日本は、財務省の官僚たちが「竹中プロジェクト」をサポートする財政支出を拒否できる格好の根拠が用意されている。
小泉首相も、補正予算を組んでも景気回復に貢献しないという立場を貫いている。
塩川財務大臣の訪米時に見せた大臣と官僚の間の「言った言わない」騒動は、財務省主流派が「不良債権処理加速化」を支持していないことの現れだと考えている。
※ 参考書き込み
『経済財政政策が米国政権の意向を受けた官邸の主導で進む? − ある種のクーデタである可能性 − 』
( http://www.asyura.com/2002/hasan14/msg/795.html )
残されたサポート手段は日銀の金融緩和策ということになるが、まともな統治者であれば、これまでの金融緩和政策の実績から、「デフレ不況」を緩和できるものではないことは理解している。
ハバードCEA委員長の発言やテーラー財務次官の訪日は、そのような日本側の動きに反応したものだと推察する。
「不良債権処理加速化」=「竹中プロジェクト」は、国内政治問題ではなく、日米問題になっていると言えるだろう。
日本側は米国にそうだとは指弾されないように“面従腹背”を続け、米国側は、金融緩和政策だけでなんとか「竹中プロジェクト」を始動させようとするだろう。
(金融政策だけのサポートでは始動しないはず)
このような綱引きを半年も続ければ、米国経済の「デフレ不況」が幅広く認識されることになるだろうから、米国政権も“日本問題”に拘泥できなくなり救われるかもしれない。
竹中大臣が辞任するか解任されたときが一つの区切りになるだろう。
それまで、財務省官僚にはぎりぎりの“抵抗”を続けて欲しいものである。
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[不良債権処理問題]
『「銀行国有化」の先にある大災厄 − 「不良債権処理」で日本は経済的自立も失う −』
( http://www.asyura.com/2002/hasan14/msg/1141.html )
『「米国依存構造」ではあったが経済は自立していた日本 − 銀行の外資化は甘いものではない −』
( http://www.asyura.com/2002/hasan14/msg/1157.html )
『日本経済が「国民経済」ではなくなる日 − “金融資本の論理”が支配する日本とは −』
( http://www.asyura.com/2002/hasan14/msg/1214.html )
『国有化銀行を「短期間では売却しない」という政治的国民的コンセンサスの形成が急務』
( http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/134.html )
『“資本主義のルール”を御都合主義で叫ぶ「国民経済破壊者」 − 公的資金注入は“資本主義のルール”ではない!! − 』
( http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/124.html )
『「竹中プロジェクト」で日本は“最強産業国家”の地位を中国に譲り渡す』
( http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/242.html )
『「銀行国有化」を日本経済再生の活路に! − その先の“青写真”を示さない「不良債権処理加速化」は自国破壊行為である −』
( http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/245.html )
『90年代初頭の米国やスウェーデンも98年の韓国も「デフレ不況」下ではないから“理論的支え”にはならない − 不良債権よりもデフレのほうが深刻な経済事象である −』
( http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/696.html )
『小泉政権は「デフレ不況」の怖さを知らない − インフレは抑制できるがデフレは尋常な手段では解消できない −』
( http://www.asyura.com/2002/hasan14/msg/1074.html )