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「大変力強いメッセージを送っていただいた。(不良債権処理問題には)しっかりと対応させていただくという手紙を出すつもりだ」
一昨日(10月16日)に開かれた閣議後の記者会見で、ここ最近“逆風”にさらされている竹中平蔵経財・金融相は上機嫌でこう言ってみせた。
この発言に登場する“メッセージ”とは、ハバード米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長によるものだ。
ハバート委員長はさる10月10日、日本の報道機関との会見に応じ、以下に示すような表明を行った。
「竹中経財・金融相が進めようとしている不良債権処理を支持する−」
そして、さらにこの11日、米国務省のバウチャー報道官が定例記者会見の冒頭で、日本の構造改革路線への支持を表明するという、まさに異例の対応をとってみせたのである。
「また明後日(20日)には、米財務省のテーラー財務次官が来日し、小泉・竹中改革に対する全面支援を表明する予定になっています。この来日スケジュールについても、11日に決定したのです」(官邸中枢スタッフ)
一方の日本サイドでは今日(10月18日)から、臨時国会が召集される。そして、この“臨時国会”は“北朝鮮国会”と位置付けられるのと同時に“金融国会”となることは間違いない。米国政府は、まさにこの“金融国会”のスタートのタイミングにターゲットを絞る形で、攻勢を強めていると言っていいだろう。
竹中経財・金融相は、前述した16日の記者会見で次のような発言もしている。
「ハバード氏とは、緊密に電話連絡をしている−」
財務省幹部がいう。
「そうした一連の発言からも明らかなように、竹中経済・金融相が米国からの支持を“錦の御旗”に、不良再建処理問題をメーンテーマとする金融改革を一気に推し進めようとしていることは間違いない−」
もはや竹中財務・金融相については、“米国政府の代理人”と見るべきだろう。
それでは、日本の不良再建処理問題への関与を強めつつある米国政府の真意はどこにあるのだろうか。
「ハバードCEA委員長とテーラー財務次官の二人は、“IMF(国際通貨基金)の代理人”という形で位置づけるべき人物。IMF=(イコール)ホワイトハウスという関係から考えても、それは当然の話なのだが、そうした見方をすることで、米国の真意がよくわかるはずだ」(財務省幹部)
順を追って説明する。
さる16日、米銀2位の「JPモルガン・チェース」が、7〜9月期決算を発表した。この第3四半期決算では、純利益が4000万ドルと前年同期比91.1%減となってしまったのである。
「国際金融関係者の間では、『JPモルガンは危ない』ということが共通認識となりつつあります。マーケットでは、JPモルガンの経営不振は決算が出る前から明らかになっていました。JPモルガンの経営内容は、場合によっては、邦銀のそれよりも事態は深刻だと言えるでしょう」(米系大手証券首脳)
大手金融機関のマーケット担当責任者が言う。
「JPモルガンにもしものことがあれば、同行が強い影響力を持つメキシコ、ブラジルの経済がクラッシュしてしまいます。そうしてこうした国に共通しているのは、IMFの管理下に置かれていたという点です」
結論を言えば、“IMF=ホワイトハウス枢軸”の思惑としては、JPモルガン救済のために日本の不良債権マーケットを“活用”しようとしているのである。