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(回答先: あっしらさんへ 質問です。 投稿者 hou 日時 2002 年 10 月 12 日 21:01:56)
Houさん、こんばんわ。
>>日本も前近代まで利息取得を原則として禁止
>ほんとにもう少し、詳しく教えていただけないでしょうか?
宗教的な禁止ではないので、けっこう利息付きの金貸しが行われていたのも現実です。
一方、貨幣経済が限定的な経済社会ですから、まっとうに働いている限り、お金に追われる層は限定されていました。
江戸時代人々にお金を貸して利息を取ってもいいと公認されていたのは、目が見えない人たちのなかでも位が高い検校だけです。
もちろん、散財や放蕩でカネが不足して金を借りる人は多くいました。その代表が旗本や御家人です。
両替商や商人から利息を支払う約束でカネを借りては結局は返せなくなる事態が発生すると、江戸期的秩序を維持するために、幕府は、徳政令を出して借金+利息を減らしたり棒引きしていました。
(借りるほうが無理矢理借りるという感じですから、利息にたいするお咎めはなかったようです)
さらに、農民も散財や博打などで利息付きのカネを借りる人はおり、そのために田畑を失う人もいました。
そのような事態を防ぐために、幕府や藩は、贅沢禁止令や博打禁止令を出し、経済的困窮に陥った農民を村全体が救済するよう指導しました。
幕府や藩は、財政が不如意になると、余剰通貨を持っている商人から無利子で借金していました。(困窮した藩などは利息付きの借金もしたでしょうが...)
商人には冥加金などの負担はありましたが農民のような重い税負担がなかったので、商人も、幕府や藩に対する無利息貸し付けは元金が返ってくるのならそれでいいという感覚で行っていたようです。