現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
9月30日にも行われる内閣改造で、柳沢伯夫金融担当相の交代観測が強まっている。小泉純一郎首相と柳沢氏が、金融機関への公的資金投入をめぐって大激論となり、「柳沢氏が周囲に辞意を漏らした」(金融庁関係者)というのだ。「現状は金融危機ではない」として公的資金の注入に超消極的だった柳沢氏。この認識の甘さに、柳沢続投を考えていたといわれる小泉首相の心中はいかに?
小泉首相は今月13日の日米首脳会談で、「不良債権処理の加速」をブッシュ米大統領に改めて約束。帰国後の15日には、柳沢氏、竹中平蔵経済財政担当相と個別に会談し、不良債権処理策について話し合った。
「その際、小泉首相は公的資金投入も視野に入れた対策を検討するよう柳沢氏に指示した。小泉首相はもともと経済にそれほど関心がなく、公的資金投入に積極的でもなければ消極的でもないといった立場だった。それが、積極派の竹中経財相の強い助言もあり、投入に傾いていったようだ」(野党政策担当者)
これに対し、柳沢氏は「現状は金融機関が連鎖的に破綻(はたん)する金融危機が起きるような状況ではない」と投入を突っぱね、小泉首相と大激論に。
「公的資金投入は有事の対応で、現状は金融危機ではないというのが、柳沢氏の持論。小泉首相と激しくぶつかった柳沢氏は、『総理が公的資金投入の策をとるというなら、金融相を続けるのは難しい』と周囲に辞意を漏らした」(同)
小泉首相は当初、今年3月の空売りの価格規制が株価対策として見事に効果を発揮し、銀行がなんとか決算を乗り切ったことから、柳沢続投の考えだった。ところが、ここにきて公的資金投入をめぐる両者の溝は深まるばかり。
さらに、ペイオフ全面解禁をめぐって金融庁の対応が迷走。与党からも「柳沢氏が(金融相を)代わらない限り、金融行政の迷走は続く」(麻生太郎・自民党政調会長)と、交代コールの嵐が吹き荒れている。
柳沢続投の目は「消えつつある」(金融庁関係者)というのが永田町、霞が関の一致した見方となっている。
気の早い永田町筋からは「ポスト柳沢」の実名もチラホラ。
「目下、ポスト柳沢として有力視されているのは、自民党の金子一義衆院議員。父親の故一平氏は大平内閣で蔵相、第2次中曽根内閣で経済企画庁長官を務めた。一義氏は旧長銀(現新生銀行)出身で金融に明るく、党税調幹事として相沢英之党税調会長に近い」といった話が飛び交う。
空売り規制強化で3月決算期末の株高を見事に演出、自らの“株”も上げて「続投確実」とみられていた柳沢氏。株価が一時9000円割れとなった9月中旬以降、柳沢株も暴落に見舞われてしまったようだ。