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2002年9月25日 日本経済新聞 「痛み抜きのデフレ克服は無理」
インフレ策もだめ、構造改革もだめ、という中、第3の選択として、資産課税の導入が、意識され始めた。巨額の不良債権にかかわる損失を、新税導入で一挙に埋め合わせることができれば、デフレ状態からの脱出に突破口が開けるのではないかとの考えだ。
深読みをすれば、資産課税への事前準備とも思える動きがここにきて散見される。ペイオフと並行して進められた預金口座の名寄せ、債券の登録債化、日本銀行券の新券切り替え、金融機関での大口現金取引の本人確認義務化、株式売却益の申告分離化など、憶測を生じさせやすい施策が相次いでいる。
資産課税は実施されるならば有効需要に絶大な減少作用を及ぼす公算が大きい。デフレの原因が供給能力の過剰だとすれば、デフレを極限超えまで悪化させかねない。デフレ克服は痛みを経験せずしてはしよせん無理なのである。