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(回答先: Re: どうしてそこまで「不良債権」と決めつけて「売らせたいの?」 投稿者 スーパー銭湯 日時 2002 年 9 月 22 日 03:50:36)
スーパー銭湯さん おはようございます。
たぶんご存知とは、思いますが。
>「厳格な査定」の基準はどんな社会構造のもとに造られてんの?
日本の金融機関が、国際的な取引を行っているからです。
もし、日本の村社会のなかなら、BISから資本比率といわれても
「へー」ですみますが。
国際的な取引が、多い日本の現状では、無視はできません。
日々刻々と巨額資金が銀行間を、移動するため、個々の銀行には決済を行う相手方の信用力をチェックする時間がない。
とくに、ホールセールを手がける銀行は、相手方の銀行が決済を無事出来るかどうかということを、一瞬で判断できない。
そのため、セーフティネットとして、リスクプレミアムや
保険があるのですが、それも銀行が、決済できるかまでは
保障できないし、どれほどの潜在リスクがあるかわからない。それでは、モラルハザードがおきる。
それを、回避するために国際取引金融機関に対しては、
BIS8%を義務づけるようになった。
また、資本規制での銀行監督の効用もあります。
本からの引用ですが
The Economic of Banking Liquidity,and Money 日本語版
第11章 米国の銀行規制制度
資本規制を通じた銀行監督p288
保険制度は、規制当局のしらないところで銀行が多くのリスクをとろうとする誘因を提供する。・・・
資本規制がリスクと流動性プレミアムに与える影響
FDIC連邦預金保険機構
の補助金は、銀行の利益につながり、銀行のシステム拡大させ、同時にリスク増大させる誘因にもなる。
補助金があるため、レバレッジ比率が高まり、
貸付ポートフォリオもよりハイリスクのものとなりやすい。
拡大効果とレバレッジ効果により、銀行の流動性負債が拡大し、流動性プレミアムは低下する。
また、貸付効果により銀行によるリスクの高い貸付への
需要が増加するため、リスクプレミアムは低下する。
つまり、護送船団だとリスクの高い融資への比率が
高まる、銀行を処分するにしても、その金額は高くつく
(保険の支払い能力超過する)
保険なしのほうが、保険ありより、貸し倒れ比率が少なく
銀行の資本規制を行うことによって、リスクの高い貸し出し
を抑える。という機能が働くはずなんだけど。
今回、規制当局の検討もつかない、予想以上のリスクある
貸し出しが行われていた、米国金融業界(ほんと極一部)さてどうなることやら。