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(回答先: 10年物国債の入札が初の「札割れ」〔読売新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 9 月 20 日 21:18:26)
財務省が20日実施した10年物国債の価格競争入札で、応募額が入札枠に満たない未達(札割れ)になった。未達は94年2月の4年債の入札以来で、10年債では初めて。不足分は金融機関などの機関投資家で構成するシンジケート団が引き受けるため国庫の資金調達に問題は生じないが、価格競争入札の比率を増やそうというシ団制度の見直し論議に影響を与えそうだ。
20日の10年債発行は、総額1兆8000億円のうち1兆3500億円を価格競争入札の上限枠とし、残りはシ団に参加している各機関投資家があらかじめ決めた比率で自動的に引き受けることになっていた。
しかし、日銀の銀行保有株式買い取り方針などで、債券相場が軟調に推移していたこともあり、応募総額は1兆1852億円にとどまり入札上限枠に満たなかった。
発行総額の一定比率分を機関投資家が引き受けるシ団制度は、国債発行が増加する中で機関投資家の判断とは関係なく自動的に購入額が膨らむ問題点が指摘され、見直しが進められている。
89年に価格競争入札を導入して以来、価格競争入札分の比率を高めてきており、今年4月には従来の60%から75%に引き上げた。【川俣友宏】
10年物国債の入札が募集上限に達しない初の「未達」(札割れ)になったことについて、市場関係者の多くは「この日は特殊要因が重なった。今後も未達が頻発するとは思えない」「一時的な現象」と冷静に受け止めている。ただ、「本来ありえない話で心理的ショックは大きい」(銀行系証券)との指摘もある。こうした事態を受けて、この日の国債市場では一時、価格が大幅に下落(長期金利は上昇)した。
「未達」は、日銀による銀行保有株式買い取りの決定が大きな理由。日銀に呼応する形で、20日夕の経済財政諮問会議で「財政出動など大胆なデフレ対策が示されるのではないか」との見方が広がったため、機関投資家が国債の応札を見合わせたとみられる。「財政出動→新規国債発行→国債価格の下落」との連想で、買ったとたんに含み損を抱える恐れのある国債購入をためらったというわけだ。大手行関係者は「9月末の中間決算を控え、積極的に国債は買えない」と指摘する。
日銀の速水優総裁はこの日の会見で、「今は(長期金利が)1%まで低下した後の調整局面。多少の不安定な動きはやむをえない」と述べ、日銀の株式買い取り方針の影響は否定した。【川口雅浩】