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(回答先: 英FT紙、日銀の銀行保有株買い取りを批判 投稿者 Ddog 日時 2002 年 9 月 19 日 20:14:44)
http://www.amy.hi-ho.ne.jp/family-mn/hit1.htm
今回の日銀の銀行救済策は理論的にも実務的にも必要無い政策です。まず、日銀法で規定されていないことを大臣が認めれば出来るという法律自体が裁量権を広げすぎて問題ですが、株買いが可能なら中央銀行が社会主義政策をとるわけで、他の資本主義国のどこもやっていないことを実行することになります。日銀が企業の株主になることの問題は社会制度を否定する行為で、「国家独占資本主義」レベルか、新しく「官僚社会主義」とでも名付けられそうです。
実務的にも不要で、銀行が持ち株を処分したいなら、ETFを組成し、TOPIX先物を売り、SQで清算すれば済むことです。大手銀行は今の水準で売ると実現損が大き過ぎて売らないだけで、日銀が出る必要はありません。
また、上場企業の多くは大量の自社株買いの枠を設定し、銀行に「どうぞ売って下さい」と待ち構えています。それでも売らないのは銀行側の事情です。各企業の大量の自社株買いの枠は銀行が持ち合い解消売りを想定して決議された枠であり、現状でも銀行の保有株を売却する道は開かれています。
結局、大手銀行が株式を日銀に売る契約は、瞬間でも高値を回復した場面で行われ、高値掴み覚悟で肩代わりすることになりかねません。そして、銀行が売れるところまで公的資金でPLOするとなれば、もはやマーケットではなくなってしまいます。
また、銀行は企業に対して株主として発言力を持っていますが、日銀が大株主になった場合、日銀が経営に参加することはなく、モラルハザードになるでしょう。
地銀関係者は、ますます大手と格差が広がる政策に不満を持っています。競争はもっと平等になされるべきで、努力しないものが利を得るようでは他の金融機関が気の毒というものです。
日経平均はこうした政策に一方通行に動き易く、高い場面で強気になり過ぎると12日の書き込みのように「株式が上がる毎に損をする投資家」になりかねないので注意したいところです。