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(回答先: 「毎日新聞」論説への感想文 投稿者 あっしら 日時 2002 年 9 月 18 日 22:54:14)
貴殿の軸足は常に見事に1ミリもずれない。
経済の停滞は余剰通貨に原因がある。その通貨を貯め込んでいるのは富裕層であり、いまだ競争力を失わない大企業群である。前者には増税を、後者には供給増大(賃金アップ)を迫ることにより、余剰通貨を吐き出させ経済に還流させる。金持ちは損した気になるかも知れないが、経済が好転することで最も潤うのは彼らである、と。一貫した論理です。
それらに対する私の考えも既に述べています。ごく最近の閲覧者のためにまとめると、富裕層への所得税アップと中低所得層の負担減は、80年代から連綿と続く新保守主義的な税制の根本思想を断つ必要があり、結構大掛かりな大転換になる(今の通念は、所得税すら払ってない貧乏人が多すぎる、直間比率是正=消費税増が当然、高収入層の勤労意欲を殺ぐな、というもの)。この転換はオーソドックスな手法ではもたらせないのではないか。
また、供給増大(余裕のある企業の給与アップ)も、ヘンリー・フォードの時代のように競争相手が全くおらず、文字通り自ら市場を作り出す立場にあるのなら別だが、現代の企業社会においては経営者への説得力に欠ける。ミクロの主体にマクロの合成の誤謬の責任を取らせるような話になってしまう。
こうした点を考慮してゆくと、もうスクラップ&ビルドを大々的にやった方が早いんじゃないか、と庶民レベルでも感じ始める日が近いような気がする(希望的観測か)。