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(回答先: デフレ、構造改革など>あっしらさん 投稿者 たにん 日時 2002 年 9 月 18 日 02:18:32)
>内部留保の実額はわかりませんが、年間10兆円以上期待できるものですか?また黒
>字企業だけが内部留保を拡大しているわけでは無く、実は非常に多くの企業が申告を
>誤摩化しているとしたら、何度も言うように外形標準課税も有効でしょう(不況期で
>は、課税逃れが増加するという話もあります)。
経常収支の黒字が10兆円を超えていて、名目&実質GDPがマイナスという指標に現れているように、償却済み設備への投資はともかく拡大に向けた投資がなくなっていますから、10兆円は十分可能です。
「実は非常に多くの企業が申告を誤摩化しているとしたら」、税務署の調査の在り方が問題なのであり、外形標準課税と結びつくわけではありません。
>>何か具体的なデータに基づいたモデルの検証方法はあるでしょうか?
>>高度成長期に、輸出優良企業を筆頭とした日本企業が、実質給与の引き上げをしなければどうなったかを考えてみてください。
>それは生産性の向上の範囲内であったと思いますが(労働分配率も上昇していましたか?)。
労働分配率は、長期傾向として上昇しています。
また、労働分配率は、賃金の下方硬直性から、好況期には下降し、不況期には上昇する傾向があります。
第一次石油ショックを日本経済が乗り切った主たる要因は、労働生産性の上昇が鈍化しているなかで、労働分配率を上昇させることを通じて国内需要を拡大させたことにあります。
世界システムとしての資本主義が先進諸国で現在まで生き残った要因も、生存費説的な労働分配率から脱却してそれなりに贅沢もできる給与水準に移行したことにあります。
それは、そうでなければ革命が起きたという意味ではなく、そうでなければ、生産した財が売れずに経済システムが破綻したからです。
90年代の労働分配率上昇は、まさに不況期であることを反映したものです。
私の主張は、労働分配率を上昇させよというものではなく、一時的な労働分配率の上昇が「デフレ不況」を解消し、それによって、「デフレ不況」下では上昇したと思われた労働分配率も下落するというものです。