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塩川正十郎財務相は四日の閣議後記者会見で、不良債権処理の加速に伴うデフレ圧力を緩和するため、中小企業向け融資に対する信用保証枠の拡充など安全網の整備を検討する考えを明らかにした。与党や経済界で二〇〇二年度補正予算の編成を求める声が出ていることに関しては「(今年度の国債発行は)三十兆円枠とあまりかい離しない範囲で堅持する」と発言。三十兆円枠突破に含みをもたせた。
平沼赳夫経済産業相も同日の閣議後の会見で、「小泉純一郎首相は臨時国会では補正を組まないという大方針を示しているが、状況次第では大胆かつ柔軟に対応すると話している。補正予算もそれに含まれる」と述べ、補正予算編成に期待を示した。一方、竹中平蔵経済財政・金融担当相は「直ちに補正予算ということは全く念頭にない」と述べた。
塩川財務相は会見で、金融庁が公的資金活用を視野に不良債権処理の加速策の検討に入ったことを受け「セーフティーネット(安全網)を十分に用意しておかないと経済が混乱する」と指摘。同日の閣議後、小泉首相に安全網の整備を進言したことを明らかにした。
財務相の提案は信用保証枠拡充のほか、再建可能な企業を対象とした日本政策投資銀行など政府系金融機関による融資制度の創設や、都市再生特区の運営を円滑にするための特別融資制度の創設。当面、政府保証枠の拡充や財政融資資金で対応するとしている。
中小向け融資の保証枠は、経済産業省も全国の信用保証協会による公的信用保証を拡充する方針。保証枠を現行の一社二億円(普通保証)から四億円に倍増させる考えで、今月中旬から始まる臨時国会に関連法案を提出、年内実施をめざす。