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私が「大手30社問題」と言うとき、次のようなプロセスが想定されている。
(1)大口貸出先に対しては、個別管理をさせ、不良債権の程度に応じて、個別引当金を十分に積むことを強制する(特に「大手30社」)。
(2)その結果として、過小資本に陥った銀行に対しては、監督官を常駐させ、公的な監視下に置く。
(3)過小資本銀行には、日銀が貸し出しを行う。当初はロンバート貸し出しで賄い、必要な場合は政府保証を付した上で特融を実行する。自己資本比率がマイナスになろうとも特融は続行し、システミックリスクを防ぐ。
(4)過小資本銀行の頭取には退任していただく。退職金は支払わないが、在職時の刑事・民事の責任については将来にわたって免責する。
(5)後継者は、現頭取を除く取締役会が現取締役から選任する。新頭取は、すべての不良債権をディスクローズし、必要と思われる個別引当金を積む。この過程で生じる損失については、新頭取の責任を問わない。この部分の損失については、「旧勘定」として区分経理する。
(6)ただし、それ以降に発覚した不良債権や損失については、すべて新頭取が責任を負う。その範囲については、「新勘定」として区分経理する。新頭取は、「新勘定」に関する経営健全化計画を金融庁に提出。常駐している監督官は、達成状況を毎月チェックし、達成できない場合は退任させる。
(7)新頭取による経営が軌道にのり、「新勘定」の収益力が確実になった時点で、「旧勘定」における損失の国民負担分を決定する。
(8)国民負担分については、公的資金を投入する。
(9)経営陣は、負担として残された「旧勘定」の分を含めた上で、経営健全化計画を金融庁に改めて提出する。
(10)改めて提出された経営健全化計画が達成され、完全に健全化した時点で、常駐監督官による監視と日銀による流動性サポートを解除する。