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消費税10%へ布石着々?! 株価が急落し日本経済が瀕死(ひんし)の状態なのに、小泉政権は“恐怖の大増税”に突っ走ろうとしている。1兆円分の先行減税をカムフラージュに恒久増税を画策し、社会保険料の引き上げもめじろ押し。財政再建至上主義の財務省に踊らされ、「構造改革に伴う痛み」を大義名分に、給与カットやリストラにあえぐ国民に容赦なく負担増を強いる。小泉純一郎首相を背後で操る財務省の最終的な狙いは、消費税8%どころか、2ケタへの引き上げなのだ。
「最近の小泉首相には非常に危険な兆候がみられる。株価低迷も、市場が小泉政権の『負担増路線』を敏感にかぎとっていることが一因だ」
高木勝・明治大教授はこう警告する。
4日の東京株式市場で平均株価が一時9000円の大台を割り込んだのを受け、政府・与党は小泉首相が指示した先行減税の具体化を急ぐことになった。だが、先行減税は株価対策どころか、とんだ食わせ物なのだ。
先行減税は、塩ジイこと塩川正十郎財務相が「私案」をブチ上げているだけで、中身は詰まっていない。これまでに判明しているポイントは以下のようなものだ。
(1)来年度は2兆円の減税と1兆円の増税を実施し、差し引き1兆円分の減税とする(2)2兆円減税を3年間継続し総額6兆円とする(3)5年間で6兆円の増税を実施、最終的に税収中立とする(4)減税は企業の設備投資や研究開発を促す投資促進税制の強化が柱(5)増税は個人所得の控除、中小零細企業向けの消費税免税制度の見直しなどで賄う。
財務省関係者はこの減税案には、2つのカラクリがあると解説する。
「小泉首相は当初、減税の財源は増税ではなく、歳出の削減分で賄うと言っていた。だが、財務省は歳出削減分を減税に回されて吐き出すのが嫌なため、首相を丸め込み、いつのまにか増税にスリ替えてしまった」
「加えて、財務省は経済界や与党が要求する法人税率の引き下げという恒久減税を葬り去り、投資促進税制という時限措置にスリ替えた。所得控除見直しという制度的な税制改正で増税を行い、増税が恒久的に続くように仕組んだ。減税案は塩川私案と空々しいことを言っているが、ウラで絵を描き、コソコソと動いているのが財務省だ」
負担増は税金だけではない。先の通常国会で改正健康保険法が成立。来春からサラリーマン本人の医療費の自己負担が2割から3割に引き上げられ、介護保険料も平均で約11%アップする。
来月からは給与天引きされる雇用保険料も値上げになり、政府は来年度もさらなる値上げをもくろんでいる。来年度は公的年金の支給額も物価スライド制の強行で、物価値下がり分の2.3%がカットされる方向だ。
これも国庫負担の軽減、つまり国民負担増の一種なのである。
国が抱える借金は、過去のバラマキ財政のツケで、平成13年度末にはついに600兆円を超えた。かたや年間の税収は約48兆円で、歳出に対する不足額は毎年30兆円超にも上っている。
歳入欠陥の穴埋めや、過去の借金返済と利払いのための国債発行で借金に借金を重ね、雪ダルマ式に膨れ上がる。
「今の財務省にとって、何よりも優先すべき課題は財政再建」(前出の関係者)なのだ。
財務省が事務局を務め、実質的に仕切る政府税制調査会が今年6月にまとめた「中期的な税制改正の基本方針」に危機感が如実に表れている。
「とにかく増税のオンパレード。すべてが強行されると10兆円を大きく超える負担増になる。この不景気のご時世に正気の沙汰(さた)とは思えない」(民間エコノミスト)という噴飯ものの代物だ。
基本方針の中には、今回の先行減税と一体になった増税項目が、しっかり明記されている。
まず、控除見直しでは、年収の少ない主婦のいる世帯の控除を上乗せする「配偶者特別控除」は廃止すると明記した。
高校生、大学生のいる世帯の負担を軽減する「特定扶養控除」は縮小する方針を示している。
中小零細企業の消費税を免除する売上高基準(免税点)の大幅な引き下も打ち出している。
一方で、法人税率の引き下げには、「すでに先進国並みの水準にある」とはねつける。
まさに、先行減税案の中身とピタリと一致する。先行減税が財務省の“仕込み”であることを図らずも証明している。
サラリーマンに最もキツイのが消費税率の引き上げに言及したこと。
政府税調が引き上げに言及したのは、平成9年に5%に引き上げて以来初めて。なりふり構わぬ財務省がついに、本性をムキ出しにした。
「具体的な税率や時期は言及していないが、『将来的に消費税が2ケタになった場合』という前提で、食料品など生活必需品に軽減税率を適用すると提言している。10%以上の欧州にならい、8%どころか、最終的に10%に引き上げるのを念頭に置いている」(政府税調関係者)
冒頭の高木教授が厳しく批判する。
「橋本政権が9年に大蔵省の口車で消費税の引き上げと、特別減税の打ち切りや健康保険の自己負担引き上げで9兆円もの国民負担増を強行し、日本経済をブチ壊した。小泉政権も同じ過ちを繰り返そうとしている」
「財務省の頭の中は財政再建だけで、国民生活や日本経済がどうなろうと構わない。財務省に言いなりの小泉首相は経済音痴に加え、人の痛みに鈍感。小泉首相と財務省、政府税調が三位一体となって、国民負担増路線を突き進んでいる」
これでは株価が下がり続け、景気が悪化の一途をたどるのも当然だ。