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(回答先: ペイオフ見直しを答申…決済預金導入猶予も〔読売新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 9 月 05 日 12:35:37)
金融庁は5日、来年4月以降に金融機関が破たんした場合でも、決済専用預金は全額保護の対象とする方針に絡んで、決済預金の開設準備が間に合わない金融機関に対しては、導入を一時猶予する検討に入った。猶予期間は、2、3か月程度とする案が浮上している。この間、普通預金の全額保護の特例を延長する措置も検討する。これにより、4月のペイオフ(破たん金融機関からの払い戻し保証額を元本1000万円とその利息に限る措置)の「全面凍結解除」は事実上延期される形になる。ただ、こうした金融庁の方針には、与党や金融界などから改めて反発が出ることも予想され、ペイオフ全面凍結解除の見直し問題の最終決着の行方は、なお不透明だ。
この日午前に開かれた金融審議会(首相などの諮問機関、会長・貝塚啓明中央大教授)の総会が、来年4月以降も当座預金と金利ゼロの普通預金を全額保護することを柱としたペイオフの全面凍結解除の見直し案を了承して柳沢金融相に答申し、その中で「金融機関のシステム対応にも配慮する」と明記されたことを受けたものだ。
この結果、来年4月以降一時的に、金利ゼロの普通預金などを設けて決済専用預金の全額保護を受ける金融機関と、決済専用預金の導入を一時的に見送る金融機関が併存する可能性が出てきた。
ただ、そのままでは、仮に導入猶予を受けた金融機関に破たんが起きた場合、預金が全額保護されず、決済システムに混乱が生じる恐れもあることから、そうした金融機関の普通預金について、金融庁首脳はこの日、「一定期間の全額保護もありうる」と述べた。流動性預金の全額保護を延長している現在の特例措置を普通預金について期限を区切って延長する意向を示したものだ。
決済用預金導入に猶予期間を設ける検討をするのは、毎年4月には企業の決済が集中することなどから、金融機関側が「4月にシステム変更すると障害発生の危険性が高い」などと要望していたことを踏まえた。金融庁では、預金保険法などの改正案を秋の臨時国会に提出する考えだ。
5日開かれた金融審議会の総会では、ペイオフの見直し案について、出席した委員から注文や反対意見が相次いだ。三菱総合研究所の浜矩子主席研究員は「ペイオフは解禁するという一方で、不安は封じ込めるとの発想自体が納得いかない」と見直し案の了承に反対した。また、全国信用金庫協会の長野幸彦会長(朝日信用金庫会長)は「今後3、4年の間はペイオフの凍結解除を延期してもらいたい」と注文し、全国銀行協会の寺西正司会長(UFJ銀行頭取)は、「新型預金を来年4月までの短期間で導入するにはコスト負担が大きい」と述べ、システム対応への懸念を表明した。
(9月5日14:06)