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(回答先: ペイオフ:決済性預金、金融機関への導入義務化見送り 金融審[毎日新聞9月2日] ( 2002-09-02-21:29 ) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 9 月 02 日 21:42:26)
金融審議会(首相らの諮問機関)の作業部会が2日にまとめた決済性預金保護の報告書案は、来年4月以降も全額保護される決済性預金の定義付けなど、抽象的な内容にとどまった。特に金融庁が当初、検討していた決済性預金の導入義務付けが見送られる方向となり、金融機関によって対応にばらつきが出る可能性もある。預金者の混乱を招けば決済機能が不安定化する恐れもあり、ペイオフ全面凍結解除の延期論が一段と高まることも予想される。
金融庁は7月末から、当座預金などの全額保護や新型預金の創設に向けて具体的な検討に着手したが、金融機関側は新型預金創設に1年以上かかるという時間的な制約やシステム開発のコスト増などを理由に反発。その結果、作業部会は「決済性預金の開発手法は強制しない」との意見で一致。金融機関が、コスト負担が重い新型預金を選択する可能性は低くなり、金融庁のもくろみは大きく後退した。
また、決済性預金の導入についても、報告書案は「セーフティーネット(安全網)の範囲を広げるのは社会的コストが掛かりすぎる」との理由で、義務化を見送った。同庁は「決済機能の公共性や預金者の利便性を考えれば、金融機関が導入するのは当然」(幹部)と金融機関の協力を強く求める考えだが、既に導入しない方針を決めた金融機関もある。「全金融機関が導入しないのなら、決済機能の保護という今回のペイオフ見直しの大義名分が崩れる」という厳しい指摘も出ている。
小泉純一郎首相の指示を受けて、金融庁が7月末に決済性預金の全額保護を打ち出したことで、ペイオフ全面凍結解除はすでに事実上、形骸化している。秋の臨時国会では、決済性預金の保護策をめぐって激しい議論が戦わされるのは確実で、政府は苦しい対応を迫られそうだ。【瀬尾忠義】