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(回答先: Re: 米経済は世界経済を不況に巻き込むかどうかの天王山 投稿者 tomo 日時 2002 年 8 月 12 日 19:13:06)
株価の急落はまず、家計を直撃、バランスシートの悪化を通じて消費や住宅投資に悪影響をおよぼすだろう。その結果、企業の売上が減少し、株価のさらなる下落、設備投資と雇用の減少につながっていく。そして、再び家計にそれが跳ね返るという、デフレの悪循環が繰り返される可能性がある。従って、このようなデフレ突入を防止するたみにも、株価下落に歯止めをかける政策の重要性が増してくる。
FRBの報告書「デフレ防止ー1990年年代日本の経験からの教訓」は、デフレを事前に予測することは不可能であり、デフレのリスクがあればインフレを恐れず、従来の枠組みを超えた政策で対応すべき、と提言している。仮に判断が間違っていたとしても、インフレは金融政策によって抑制可能だが、デフレは手の施しようがないからである。
すでにFRBは2002年11月に「名目短期金利がゼロの時の金融政策」という論文の中で、ゼロ金利下でマネーサプライを増加させるツールとして、従来の政府短期証券の買いオペ増にとどまらず、長期国債の買いオペ、社債・株式・不動産など民間信用商品の購入、為替市場介入、連銀貸し出し、金利オプションの利用など、非伝統的手段を検討している。
今後株価が底割れの兆候を見せれば、金利下げに加え、こうした実験的政策を採用する可能性がある。