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(回答先: ペイオフ:首相が決済性預金の保護策を指示 政府方針見直しも[毎日新聞7月30日] ( 2002-07-30-21:19 ) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 7 月 30 日 21:16:05)
小泉首相は30日、柳沢金融相を官邸に呼び、来年4月に予定されているペイオフ(破たん金融機関からの預金払い戻し保証額を元本1000万円とその利息に限る措置)の全面凍結解除について、金融の決済機能が揺らぐことがないよう万全の方策を検討するよう指示した。
これを受けて金融庁は、金融審議会(首相などの諮問機関)などの場で、具体策の取りまとめ作業に着手する。具体的には、企業間の決済に使う当座預金の全額保護や、個人向けの決済性預金創設などが浮上しており、首相が強調してきたペイオフ全面凍結解除の方針は事実上、一部見直されることになった。
首相は同日夕、柳沢金融相と会談し「構造改革としてのペイオフは実施する。この基本は揺るがない」と述べ、ペイオフを予定通り実施するとの政府見解を改めて強調した。
その上で、「決済システムが危うくなるようなことはあってはならない。そのための方策を早急に検討し、必要な改革案を取りまとめて欲しい」と述べ、金融機関の口座引き落としや振替、振り込みなどを行う決済機能の安定を指示した。
柳沢金融相は小泉首相との会談後、記者団に対し、「当座預金などの全額保護について、可能性としては検討されるだろう」と述べ、主に当座預金を検討対象とする考えを示した。さらに、企業だけでなく個人への配慮のため、金利のつかない決済専門の個人向け預金の創設なども検討される見通しだ。
このほか、金融庁は、コンピューターの銀行間決済システムの検査・監督の強化や、日銀決済システムの整備なども検討する。
今年4月には定期預金などを全額保護する特例が打ち切られたが、それを見越して、個人や企業、地方自治体などは昨年後半から、引き続き保護対象である普通預金に資金を移してきた。今後、普通預金などの決済性預金が保護対象から外れれば、企業や金融機関が破たんした場合、決済機能がマヒすることによる、破たんの連鎖を懸念する声が強まっていた。また、与野党や金融界からは、ペイオフの全面凍結解除を延期すべきだとの意見が日増しに強まっており、こうした不安の声に配慮する形となった。
ペイオフは1971年に預金保険制度が制定されスタートしたが、金融不安を理由に96年から5年間、実施が凍結された。その後、中小金融機関経営への影響が深刻などとして、99年末の与党政策責任者間の合意で、2002年4月に定期性預金の凍結解除を延期、普通預金などの決済性預金については、さらに1年間実施が延期された。
(7月30日22:16)