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weekly・ポスト・ドットコム 2002年9月6日号
<エディトリアル>
小泉純一郎首相が、いくら「改革は順調」と胸を反らせてみても、株価は下がる一方だし、国民の生活も一向に向上しない。これでは儲からないと見切りをつけた米国のベンチャー市場ナスダックは、“イチ抜けた”とさっさと日本から逃げてしまった。近著『外資の正体』で「アメリカにオモチャにされる日本」を鋭く指摘した作家・高杉良氏が、改めてその“A級戦犯”たちを一刀両断にした。
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――小泉改革の成果はなかなか見えてこない。「成果が見えないどころか、日本はますますひどくなる一方です。小泉首相がやっていることは全部逆。まず資産デフレを止めることを考えなければいけないのにそれはやらない。こんな状態なら、首相が自ら辞任するか、内閣を改造するのが当然でしょう。私はやはり小泉首相の責任が一番重いと思います」
――経済政策のどこが一番問題か。
「全部ミスですよ。何か成功したことがありますか?
私はないと思いますが、あったら教えてもらいたい。だからこそ、小泉首相だけでなく、竹中平蔵経済 財政相も柳沢伯夫金融相もしかり、塩ジイ(塩川正十郎財務相)もまたしかり。日本経済をどんどん悪くしてしまった責任者たちが、よくも堂々と政権に残っているなと感じます」
――小泉政権がアメリカン・スタンダードにこだわるのはなぜだと思うか。
「私は、現在の不況をアメリカによってもたらされた『アングロサクソン・リセッション』と呼んでいます。これはイコール『竹中不況』といってもいい。彼は、小渕内閣以来、経済ブレーンとして日本の政策の中枢部門にいるが、この2年間の彼の言動を検証してみると、いたずらにアメリカに追随するだけで、主張にも一貫性がない」
――アメリカに振り回されている?
「一番わかりやすい例を出すと、彼は一時期、IT革命を謳って、“500万人の雇用が新たに創出される”といいましたね。そうしてITバブルを起こしたが、結局は夢にすぎなかった。
竹中氏は市場原理主義者といいますか、要するにア メリカかぶれした人です。すぐに“マーケットに聞け”とか、“ハイリスク・ハイリターンの時代が到来した”などと口にしますが、彼のいう通りにやってきた結果、日本の経済は傷んでしまった。これはもう国 賊でしょう。しかも、確固たるポリシーがあるわけでもなく、トレンドを追いかけているにすぎません」
――竹中氏が信奉するアメリカ経済の神話も崩れた。
「アメリカ資本主義が、いよいよ行き詰まってきたことの象徴がエンロン事件といえるでしょうね。
頼みのアメリカがそのような状況なのに、竹中氏は、つい最近まで日本の景気が底入れしたといっていた。疑問符だらけですよ」
http://www.weeklypost.com/jp/020906jp/edit/edit_1.html