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(回答先: Re: 諦観と見られない事を希望しつつ 投稿者 如往 日時 2002 年 8 月 23 日 05:55:26)
含蓄に富むご提言、拝聴しておきます。
幾つかの点についてコメントしたいと思います。
まず、結果平等を求める方向はほどほどにし、機会平等の枠組み整備に徹するべきではないか、という点について。実は80年代前半あたりから日本の行政はそういう方向に舵を切り始めております。そして、そのあり方全般を私などは大変危ういものとして認識しております。先進国の中で貧富の差の最も小さい国、そうでありながらも旧社会主義圏のように活力を失う事のない国、これが日本の求めるべき姿です。日本の文化と歴史を振り返れば、新保守主義のごときを金科玉条とすることの弊害は容易に見て取れます。
次にあるべき姿のグランド・デザインをきちんと提示せよ、というご指摘について。これは仰る通りですが、物議を醸す内容なので憚られる点が多々あります。端的に言えば、既得権益層が実害を被る内容だということです。「総論賛成、各論反対」という人間心理を見事に突いた名言(?)がありますが、人々は矛先が自らに向かうとそれに猛然と反発し、いかにしてでも潰そうとするものです。世界中が皆幸せになるなら自分は財産を全て失っても良い、と考える奇特な人は宗教家や気の触れた方以外にそうはいません。
自立した個々人の自律による生き方についても触れられた個所がありましたが、(最初の論点とも重なりますが)日本人の民族性に鑑みるにちょっと厳しいかな、という感触を持ちました。国それぞれに来し方は異なり、それぞれの国民に合った型を求めるべきでしょう。
貴殿のひそみに習ってレトリックを多用した投稿も考えましたが、閲覧者の便に意を用い、平易な記載としました。