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道路公団民営化の在り方を検討する政府の「道路関係4公団民営化推進委員会」(今井敬委員長)は22日、都内のホテルで2回目の集中審議を行い、高速道路の未整備路線のうち、一部路線の建設凍結と規格変更を国土交通省、日本道路公団などに求めることを決めた。
道路公団の財務状況の悪化を防ぎ、民営化に弾みをつけるのが狙いで、今月末にまとめる予定の中間報告に盛り込むことでも合意した。
一部凍結と規格変更の対象となるのは、政府が閣議決定した整備計画9342キロのうち、すでに高速道路として供用されている約7000キロを除く約2400キロの未整備路線。同委員会は建設自体の凍結、トンネルの規模縮小などによる経費削減を想定している。
集中審議では、田中一昭委員長代理らが未整備路線の建設凍結を求める緊急提言を発表すべきだと主張した。しかし、今井委員長が「各界で意見の混乱を起こしかねない」と難色を示したため、「直ちに(政府が道路公団に出した)施行命令の全面執行について再検討を行うべきだ」との内容を中間報告に盛り込むことで決着した。
中間報告には、一部路線の建設凍結のほか、<1>道路公団に民間企業の会計原則を導入し、財務諸表を作成する<2>本委員会が最終報告をまとめる年末まで、通行料金を値上げしない<3>2004年度の新規職員採用を原則的に停止する<4>道路公団ファミリー企業の実態解明に協力する<5>コスト削減計画を早急に作成する――ことも明記する。
一部委員が主張した4公団経営陣の刷新については、「委員会の権限を超えている」との慎重論が出たため、中間報告には盛り込まないことになった。
一方、審議では、道路公団民営化の形態について、「10年―15年間で完全民営化するのは難しい」との見方で一致。川本裕子委員(経営アナリスト)は早期の完全民営化に向け、公費投入などで債務を削減するよう求めたが、「国民負担は極力避けるべきだ」との意見が大勢を占めた。
同委員会は23日、引き続き集中審議を行い、道路公団民営化の形態などについて協議する。
(8月22日21:04)