現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
(回答先: ユダヤ人は存在しないという逆説 投稿者 楽観派 日時 2002 年 8 月 17 日 08:04:27)
楽観派さん、こんにちわ。
近代の歴史過程のなかで生まれた民族という概念や民族意識は、楽観派さんがユダヤ人について説明された内容が常につきまとうと考えています。
地域及び血縁を基礎とする共同体が国家という上位概念のなかに取り込まれることで、共同体性のリアルティが希薄になり、それを濃くして国家的統一をはかるためには、抽象的な価値観を導入するしかないと考えています。
(そうしなければ、資本の原始的蓄積を効率的に行うことも、市場や通貨の統一も、戦争を遂行することさえできません)
自由主義的個人が尊重される経済システムであれば、国家が持つ共同体性のリアルティは急速に薄れ、国民国家としての統一性は、抽象的な価値観や利害判断を基礎にするようになります。「近代経済システム」が発展するほど、諸個人が持つ共同体意識=国家帰属族意識や民族意識は抽象的なものになっていきます。
だからこそ、国家帰属意識を超える国際主義やグローバリズムも生まれてきます。
「私は日本人である」と判断する人が日本民族を形成しているとしか定義しようがありません。(血(人種)や国籍は本質的には無関係です。外見的に大きく異なる場合は帰属意識を持ちにくくなりますが...)
国民という概念は国家的識別によるですから、国家の統治システムに依存するものであり、本人の認識は無関係です。
国家統治者としては、日本民族のアイデンティティを説明する体系をつくり、国民がこぞってそれを了解することで、「単一民族国家」を実現したいはずです。
「単一民族国家」は、そうであるのではなく、そのようにすることでできるものだと思っています。