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Re: 米国経済&米ドルのソフトランディングこそが世界経済の要諦 投稿者 あっしら 日時 2002 年 7 月 16 日 23:02:44:

(回答先: Reヒビモスとリバイアサン 投稿者 Ddog 日時 2002 年 7 月 16 日 20:14:56)

Ddogさん、こんばんわ。
レスありがとうございます。


先生呼びかけはご勘弁を、とまず一言(笑)


米ドルの対外通貨相場は、国際基軸通貨であることだけではなく、米国当局が経常収支赤字でかまわないと腹をくくり、「世界の工場」国民経済(日本&アジア)が何が何でも米国への輸出を志向している限り(稼いだドルを還流しなければその願いが叶わないことをわかっていながら)、経済論理ですっきり収まらないと思っています。

しかし、経済論理は長期的には現実化されると思っていますから、そのときには通常の為替変動とは比較できない大変動が起きると思っています。

米国経済が、経常収支はともかく、貿易収支を黒字化するとはいわないまでも100億ドル台まで縮小する方策はあるのかと自問自答すると、為替レート調整では無理、最先端兵器を欲しがるだけどの国にも売っても無理(欲しくない国にまで売っていますから差し引きは変わらない)人もという結論が出てきます。

国際競争力云々の問題ではなく、米国内での労働成果財供給力の絶対値が不足しているのですから、ドル安になったからといって輸出が伸びるわけではなく、国内の資産が安く買い叩かれる状況をつくるだけになります。
(経常収支赤字が深刻な問題とならなかったことで、輸入依存体質ができあがってしまいました。映画・音楽・PCソフトが一大輸出商品ということ(比率が高すぎるという意味)が問題視されなければなりません)

日本やEUに対して自国通貨安であっても、周辺諸国との関係では自国通貨高で、中国とはイーブンというものですから、製造拠点はそれらの国民経済に移り続けます。


>米ソが冷戦の最後まで核ミサイルを打ち合わなかったように、誰も人為的にドルの暴
>落へ誘導しない。そう願いたいものです。

これからしばらくの世界経済は、ドル及び米国経済をどうソフトランディングさせるかが根源的テーマだと考えています。
そのような自覚がない人たちが国際通貨や米国経済の舵取りを行うと、人為的ではなく防ごうと思っても防げない世界経済の破綻につながるのではと恐れています。

(大きな声では言えませんが、時期が到来したら、日銀が保有している米国政府債務証書は、“長い間お世話になりました”とにこやかに焼却処分すべきだと思っています)


>現在のドル安を米国が望むか望まないかと問われるなら、望まないわけがない。不足
>する、米資本は、日本より補ってはじめて成立しています。私は、米国資本不足を補
>填する円よりドルへの資金の流れを確保するなら、定期的に短期でドル安に振ってお
>いて、中長期的に円安ドル高の相場を作り出すのが最適と思っております。ですから
>今回の円高ドル安は、その循環の一現象に過ぎない可能性も高いとおもいません?

Ddogさんが言われる論理は正当なのですが、93年から95年にかけての「超ドル安時期」には対米投資が急減しています。

日本の機関投資家は、米ドルの相場観がないのか、市場動向に素直に反応する体質なのか、「ドル安→もっとドル安→円ベースで損失発生」という判断をするようです。逆に、「ドル高→もっとドル高→円ベースで利益獲得」という動きを示しています。

このような動きは、米国通貨当局も知っていると思います。

94年にNY株式市場で株式を購入し、00年にそれを売却していれば、とてつもない利益を上げられたはずです。


だから、日本は金融で身を立てようと思っちゃあいかんと思っています。
それが良いか悪いかは別として、国際金融家と勝負できる“体質”ではありません。

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