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(回答先: Re: 為替相場の長期判断は難しいが短中期は「円高・ドル安」 投稿者 あっしら 日時 2002 年 7 月 16 日 14:18:42)
お返事をいただき有難うございます。当初先生は、
原文:より困難なのは、ドル安下の「デフレ不況」にみまわれる米国経済です。
コスト高と最終財のデフレという二重の苦しみにまみれることになります。その一つを解消する方策はドル高誘導ですが、果たして可能でしょうか...?
との問いかけでしたので、可能とお返事しました。その具体例は、私の拙文中に述べました。だいたい、円ドルレートは、過去に米金融当局者の望むべき水準で推移してきた。IMFや国際復興開発銀行を使ってその目的を達成してきた。1970年ドルの金兌換停止(ニクソンショック)レーガノミックスにおける人為的ドル高政策、その後の1985年プラザ合意。労働価値だけで為替は動いたのではないとのは、あっしら先生も恣為替の性とご指摘のように、明白と思います。ドル安下のデフレ不況が困難であるなら、ドル高へ動かす可能性はありますね。現在のドル安を米国が望むか望まないかと問われるなら、望まないわけがない。不足する、米資本は、日本より補ってはじめて成立しています。私は、米国資本不足を補填する円よりドルへの資金の流れを確保するなら、定期的に短期でドル安に振っておいて、中長期的に円安ドル高の相場を作り出すのが最適と思っております。ですから今回の円高ドル安は、その循環の一現象に過ぎない可能性も高いとおもいません? あっしら先生のいう、円とユーロとの基礎的水準を変えたい理由が見当たらない。100円から105円も特に根拠がない。この円高は、ドルを還流しない中国を肥え太らす結果しかもたらさない。中国の輸出による米国物価の抑制は、デフレ圧力の変化をもたらしません、私でもわかる結果。 あっしら先生も、短期ドル安中長期ドル高と私と意見は同じですが、私の場合の短期の目標は、115円から113円というところです。あれ円ドル115円64銭だ!19時45分現在、旗色悪い、訂正しようかな?
先日、浜田和幸のヘッジファンド(文芸春秋文庫)を読み返しました。1997年のロシア危機下の情勢と、いまの状況が何かと酷似しているような感じがするので、改めて読み返してみました。内容はお読みのかたも多いと思います。まずは、タイバーツが狙われ、マレーシア、インドネシア、韓国と、次々に用意周到な罠にかけてく過程を解説している本です。韓国が、外貨確保の為追い詰められ、売り払ったロシア国債が、暴落、ノーベル経済学賞受賞先生が運用している、ロングタームキャピタルの破綻へとつながり、予想外の結果で米国へ波及した経緯も詳しく解説。その過程で、ソロス氏が、日本で調達した資金で、てこの原理を発揮してヘッジファンドを組んでいたので、円高で大損害を出したことも解説してありました(真実はわかりませんが)。それでは、今回はどうだろうか?ジョージソロス氏の過去、資金源は、ロスチャイルド、他欧州系投資銀行資金。そして低金利の日本で借りまくったこと。そのことから考えるに、主要ヘッジファンド資金は、ここもと、日本でのヨーロッパ系銀行の外債の起債も多かったことを考えると、間接的にも直接にも、依然日本より資金調達を続けていると考えられます。先日ソロス氏の発言でドルは3割割高と発言しました。その真意、裏を想像すると、ソロス氏は自分の知名度を十分生かした噂戦術を得意とするのですが、ドル安発言した時点から円ユーロを利食い、案外ドルを仕込みだしているかも知れません。(インサイダー取引にはなりません、彼は単なる一、マーケット参加者ですから。)本の中で、ソロス氏の主催するオープンソサエティについて、確かにクロアチア、マレーシアで、その政治的匂いがする行動をしたことも解説していました。彼は、ポンドさえも手玉にとって、EMSから脱退させた、華々しい戦果をあげても、まさか米ドル相手にドル暴落相場を演出しないだろう。ほんとにリバイアサンとヒビモスの最終戦争を具現化する気でもあるまい。そのあとには何も残らないのは誰でも分かること。米ソが冷戦の最後まで核ミサイルを打ち合わなかったように、誰も人為的にドルの暴落へ誘導しない。そう願いたいものです。
蛇足ですが、皆様ご愛読のアカシックレコードで、まだ「LTCMはわざと破綻した」が残っています、こちらの方もご一読することもお勧めします。
http://plaza12.mbn.or.jp/~SatoshiSasaki/LTCM.html