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【ロンドン福本容子】
99年に欧州単一通貨として誕生後、下落続きで「弱い通貨」のらく印を押されていたユーロが、15日の欧州市場で、1ユーロ=1ドルの水準を回復した。欧州中央銀行(ECB)など、強いユーロを目指してきた欧州経済統合推進派には朗報だが、現在のユーロ高は、「欧州買い」というより、「米国売り」の結果。構造改革などユーロ圏経済の課題は、依然として残っている。
1ユーロ=1.19ドル、134円80銭でスタートしたユーロは、その後、じりじりと値を下げ、00年10月には、対ドルで史上最低の1ユーロ=82セント台まで落ち込んだ。一時的な値上がり局面もあったが、長続きせず、12カ国経済の寄り合い所帯ということや、ECBの政策運営への不信が、しばしばユーロ安の背景として取りざたされた。
今回はドルが勝手に転んだため、相対的な魅力は高まったが、ユーロ圏経済をめぐる課題や不安は決して減少していない。景気も回復局面入りしたとはいえ、第2四半期の経済成長率が0.2%と、弱い状態であることに変わりはない。