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(回答先: ずれているのはおたがい様 投稿者 楽観派 日時 2002 年 7 月 08 日 18:50:54)
楽観派さん、こんばんわ。
>批判でもなく返答も必要無いということを明確にしますために(私見)としたのです
>が。私の国語の使い方がおかしいのでしょうか?
私見というのは、書いた人自身の見解というように解釈します。
私が書いている内容も私見です。
“私見”を「批判でもなく返答も必要無い」ものとは受け止めておりません。
今後は、“レス無用”とでもお書きください。
>上記の文章はより広範な事象を説明できる理論が優れた理論であるという私の主張に
>同意された部分と矛盾します。まず前半のパラグラフは経済学の説明を豊かにするた
>めには有効なものは全て使うべきだと解釈しました。もし私が金の原子構造を持ち出
>したのならそれは物理学であり経済学理論に関連しないという主張も成り立つと思い
>ますが、物理学もふくめた科学技術の進歩により我々が経済活動を営む社会が変貌す
>るという私の主張は経済学の扱う事象と考えます。
「より広範な事象を説明できる理論」というのは、その論理的説明体系(学問)が対象としている事象をより広範にという意味に理解しています。
「経済学の説明を豊かにするためには有効なものは全て使うべきだと解釈しました」というのは、経済学が対象とする事象を認識するときに、認識主体が保有しているあらゆる知を動員するほうがより認識が豊かになるという意味であって、他の学問的方法で構築された論理をそのまま持ち込むという意味ではありません。
繰り返しになりますが、「物理学もふくめた科学技術の進歩により我々が経済活動を営む社会が変貌するという私の主張は経済学の扱う事象」については、“科学技術の進歩により我々が経済活動を営む社会が変貌することは事実ですが、「近代経済システム」が経済活動を規定している限り、その科学技術が何であれ、規定論理を変貌させることはない”というのが私の考えです。
これは、科学技術の具体的な進歩は「労働価値」の上昇や財の種類の増加など、経済学的概念に抽象できるということを意味します。
(個々の科学技術の内容を捨象できるできるということです)
>物理学の説明論理をとりあげたことなど一度もありません。物理学も含めた科学技術
>が社会にもたらす事象の経済学的考察(インターポレーション)を行っただけです。
>逆に私の投稿のどの部分が物理学論理を使用しているかご指摘ください。
まずお詫びしなければなりませんが、物理学という用語を非生物を対象にした自然科学という意味合いで使っていますので、それには化学なども含まれています。
海水から金を取り出す話や錬金術の話です。
書かれていた内容が「事象の経済学的考察」ではないという主張については、一つ前のレス内容をご参照ください。
>私は投稿の中で消費者心理が冷え込んだことの意識をあぶりだすことが経済学の任務
>とは書いてませんが。どの部分をさされているのかご指摘ください。
「経済学は社会科学の王道のはず」の「現在の経済学には非経済学概念が多く含まれています。例えば消費者心理が好転したというのは本来は心理学の扱う事柄であり、ならフロイド的解釈なのかユング的解釈なのかとつっこみたいところです。私は経済学は社会科学を高い次元で統合する社会科学の王道である考えています」の部分を私なりに解釈してそう判断しました。
>消費者心理の冷え込みは文学的といわれますが、では神戸の地震の後関西を中心に消
>費活動がおちたことはどのような経済学的要因群によりひきおこされたのか説明いた
>だけますか?
“心理の冷え込み”は文学的表現です。実収入が減少したとか、消費財の購入額が減少したといった表現であれば、経済学的表現とは言えますが...。
まず、個別の事象を説明することが経済学の目的ではありません。とりわけ、非日常的な災害や戦争から生じた経済事象は、捨象するか、継続的なものや規模が大きいものであれば、特定の領域問題として考察されるべきことだと思っています。(究極的には、楽観派さんが消費額を減らした理由を探り出すことが経済学の目的ではないことと同じです)
神戸については、犠牲となられた人口を労働力や消費者という区分で明確にし、落ちた消費の実態(必需財・利便財・奢侈財・享楽財など財の性格での落ち方の違い)を考察し、必需財についてはどれだけ通貨を伴わない取引(炊き込みなどボランティアの方々が行った支援など)があったのか、経済主体が資本(生産設備や通貨)をどれだけ失ったか、消費者が通貨をどれだけ失ったか、失ったものがどれだけいつ保険で補填されたか、政府や地方自治体は金銭的援助をいつどれくらいを行ったのかなどを知る必要があります。
労働力として通貨を得ていた人がなくなれば収入が遠からず途絶えます。子供や専業主義など消費者という立場でのみ経済社会に関わる人の数が減少すれば、消費額は減少します。財が無償で提供されれば、その地区の消費額が減少します。奢侈財や享楽財の落ち込みが激しければ、大きな災害が及ぼす消費行動の変化が“社会学”的に考察できます。被害が保険で補填されるのが遅かったり補填されないのであれば、資産損失の補填ができないことになるので、消費は落ち込みます。経済主体が操業できない状況であれば、勤労者やオーナーの収入が落ち込み、消費も落ちます。
それらを補うために公的機関が金銭的援助を行えば、消費の落ち込みをある程度抑制することができます。
>>現実の個別の事象を直接的に説明するのは、経済学の範囲では
>>ありません。現実の個別の事象を説明できる論理を纏め上げる
>>のが、経済学の役割です。そのために、現実の個別事象を捉え
>>ようとするのです。
>個々の事象を直接的に説明するのは経済学理論の仕事ではないと主張されるのなら別
>として上記の文章は論理的に破綻しています。
どう論理的に破綻しているのか説明抜きで、論理的に破綻しているという結論のみを提示される意図がわかりません。
抽象化された説明体系と個別の事象を説明することとは別次元の論理操作です。
>もちろん個別事象を説明するのも経済学の仕事です。例えば歴史上始めておきた経済
>事象は(例えば日本が長期間デフレで苦しむ現状)は経済学の急務です。
経済学というものの理解が異なっているのだと思います。
個別事象を説明するのも経済学の仕事という主張は理解できないわけではありませんが、「経済学は個別事象の説明を集めたものではない」というのが、楽観派さんとの応答で一貫として私が主張したい内容なのです。
日本が長期間デフレで苦しむ現状は、個別経済事象とは思っておりませんが、それをきちんと認識するためにも、抽象化された論理体系がなければならないというのが私の立場です。(神戸は特殊経済事象というのがふさわしいし、個別と言うのは、7月4日にNY株式が上がったなどの類です)
日本が長期間デフレで苦しむ現状を、きちんと説明し、それを打破するための政策を打ち出せる理論体系を作るのが経済学の急務だと思っているからこそ書き込みを行っています。
>>需給の変動が株価にどういう影響を与えるのか、金利の変動が
>>株価にどういう影響を与えるのかを論理的に説明するのが、経
>>済学のある種の役割です。
>ある種の役割とは他にも役割があるということですか?
需給の変動がどうして起きるのか、金利の変動がどういう論理で起きるのか、より重要なことは、需給概念や金利概念がどうして必要になるかを解き明かすことです。
>>そう思います。しかし、それは経済学ではありません。社会学
>>や社会行動学といったものでしょう。
>上記の主張は未来において経済活動はなくなるということですか?経済活動があるな
>ら経済学もあるでしょう。
生存活動はあるでしょうが、経済活動がなくなると思っています。
生存活動が経済活動になっているのが「近代経済システム」です。
>資本形態になった貨幣を大きくすることを目的とした経済主体
>の有機的連続的関係性で社会(国民経済及び国際経済)が動い
>ているがゆえに、あたかも自然現象を説明するかのような論理
>体系としての経済学が成り立つのです。
>上記の文章は貨幣の将来的消滅を前提にしていると解釈してよいですか?
その通りです。排他的な所有権や利息をもたらすものとして貨幣は消滅すると考えています。
>それは私の管轄外だという官僚の常套句と同じ事を言われているように思えますが。
>とりあえず長くなるのでここで終了します。
まず、私は経済学者ではありませんし、経済学者と名乗る気もありません。
あなたが、説明できない経済学者がいると言われたので、それに対応した説明しただけの話です。
私が前回のレスで書いた内容:
「経済学の対象かどうかと、経済学者の思考対象であるかは別問題ですから、経済学の対象ではない自爆テロに論評(説明)を加えられないのは、個々の学者の問題です。自爆テロの頻発がパレスチナ経済やイスラエル経済への影響は、考察の対象になりますが...(例えば、爆弾を製造するのにもお金と労働力が必要ですし、実行者も被害者も死んだり負傷したりしますから、労働力人口や消費行動に影響が出ます)
私自身は、このような問題については、「戦争」ボードなど他のボードで書き込みを行っています。」
この内容にレスを書き込まれてもレスをしないこともあるかと思いますが、楽観派さんへの悪意に基づくものではありませんのでご了承ください。
一人でも多くの方が経済事象をできるだけ深く見つめられるようになればという思いで書き込みを続けていますが、あまりにもズレが大きいレスについては、無視させていただくこともあります。
そして、ズレが大きいと精神的な負担を感じますので、「ちょっと刺激的かなと思うタイトル」を付けてレスを書き込みます。
自分の考えが絶対だとは思っていませんから、多くの人との論議を通じて物事の見方を深めたいと思っています。
生の楽観派さんを知りませんが、以前の応答も含めた書き込みの内容を読んで、自分にとって好ましい人物だと思っています。
楽観派さんがおっしゃりたいことはそれなりにわかっているつもりです。
大げさに言えば、「学(対象の論理的考察)とは何か」という“たわいもない”問題でのズレだと思っています。(「学(対象の論理的考察)とは何か」がおかしくなっているので、経済学なども破綻していると考えているので、楽観派さんのレスに過剰反応しているだけです。
機会があれば、お気軽にレスをください。