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(回答先: Re: 「ドル安」が「債務切り捨て」になる意味 投稿者 あっしら 日時 2002 年 6 月 29 日 16:56:59)
設定例のなかで、ドルを円に転換する計算を間違ってしまいましたので、内容を訂正をします。
申し訳ありません。
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仮に、97年が1ドル=100円、00年が1ドル=70円だとします。米国債の金利は7%とします。(※金利を10%から7%に変更しています)
1)ある日本の経済主体が100億円をドルに転換して3年物米国債を1億ドル買いました。
2)米国政府が1億ドルを日本製半導体の購入に充てました。これは、100億円に相当します。
3)償還期の00年は1ドル=70円ですから、米国債を持っていた日本の経済主体に1億ドルが戻り70億円を手にしました。
4)償還期直前まで1ドル=100円だったので、利息を2,100万ドルを受け取り、21億円を手にしています。(※ここがミスでした)
5)97年に米国政府が購入した日本製半導体は、00年でも100億円です。
はっきりしているのは、米国債を買った日本の経済主体が9億円の損失を被ったことです。
わかりにくいのは、米国政府が“得”をしたかどうかです。
米国政府は、1億ドルの債務を1億2,100万ドルで返済し終わったのですから、利息分多く負担したということになります。
表示通貨の債務額ベースで言えば、何ら“得”をしていないことになります。
しかし、通貨は通貨として価値があると思うのは、“守銭奴”の価値観です。
通貨は、財やサービスを手に入れることができるから価値があるというのが、“理性的”な価値観です。
米国政府は、日本製半導体100億円分を手に入れました。しかし、返済した金額は91億円で、その時点の日本製半導体は買ったときと同じ100億円です。
利息を加えた返済額でも、かつて手に入れらた同じ財を手に入れられないのです。
半導体という財をベースに考えれば、100億円−91億円=9億円と9億円の債務を切り捨てたことになります。
もっとどぎつくわかりやすい例を書きます。(条件は前述と同じで日本国債は米国債の半分の5%の利子だとします)
1)ある日本の経済主体が100億円をドルに転換して3年物米国債を1億ドル買います。
2)米国政府が1億ドルで日本の3年物国債を100億円購入しました。
3)償還期の00年は1ドル=70円で、米国政府は、1億4285万ドルを手にしました。
4)米国政府は、1億ドルで日本の経済主体に債務を返済しました。日本の経済主体は、円に転換して70億円を手にしました。
5)償還期直前まで1ドル=100円だったので、日本の経済主体は、利息を2,100万ドルを受け取り、21億円を手にしています。(※ここがミスでした)
米国政府は、15億円の利息を受け取り、1,500万ドルを手に入れています。
6)米国政府は、1億5,785万ドル−1億2,100万ドル=3,685万ドルの利益を上げました。(利益率は3年間で36.8%です)
こちらだとすべてが金融取引なので、金額の損得がはっきりします。
おわかりいただけたでしょうか?
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