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「26日のニューヨーク株式市場はナスダック総合指数に関して言えば、下げ止まりの気配を見せたが、ニューヨークダウは依然、下落傾向を強めつつある。米同時テロ後、最安値を更新するかどうかは、明日(ニューヨーク=27日)のマーケット動向にかかっているといえる。ニューヨーク株式市場はまさに正念場」
きょう未明(日本時間27日)、NY在住の米系大手証券会社幹部が連絡を寄越してくれた。
26日のニューヨーク株式市場は、全面安という状況で取引がスタート。ダウ平均株価は昨年10月5日以来となる9000ドルの大台を一時的に割り込んだものの、その終値は9120.11ドルにまで戻す形で引けた。一方、ナスダック総合指数は、取引開始直後に1400ポイントを割り、これも取引中に一時的な形ではあるが、テロ後最安値(昨年9月21日、1387.06)を下回った。もっとも終値は1429.33ポイントまでもどしている。
前日のニューヨーク株式市場の株価は、ダウが9126.82ドル(前日比155ドル安、昨年10月31日以来の9200ドル割れ)、ナスダックが1423.99ポイント(前日比36.35ポイント安)という展開となっていた。
「テロ後最安値に接近と言っても、26日の株式市場は一時点に大きく値は下げたが、投資家サイドに安くなり過ぎという判断が働いたため、急ピッチで買い戻しの動きが出てきている。“ワールドコム・ショック”が市場に与える影響がどの程度のものか、判断はつきかねるが、最悪の事態は回避しつつあるのではないか」(前出の米証券会社幹部)
このコメントに登場する“ワールドコム・ショック”とは、米系大手通信会社で発覚した不正会計疑惑のこと。
25日、ワールドコム社は01年から02年にかけての計5回の4半期を通じ、トータルで38億5200万ドル(約4700億円)に及ぶ金額の不正な会計操作を行い、償却前利益を実際より大きくかさ上げしていたと発表した。
同社は、最高財務責任者(CFO)を即時解雇し、01年度通期および02年度第1・4半期が黒字から赤字に転じることも発表した。
「“ワールドコム・ショック”は、下落傾向を強めていた株式マーケットを直撃した格好となった。不正会計事件としては、エンロン破綻(たん)に続く大型不祥事。米国株式市場は、エンロン、ワールドコムと続いた不正会計事件で、まさに“不正会計不信”とでも言うべき渦に巻き込まれてしまったのです。ワールドコムに関して言えば、今後重大な経営上の局面を迎えることも予想され、予断は許しません」(同)
日系大手証券会社役員は「しばらくは、“米国売り”の基調は続くだろう。7月に入ると、米国企業の業績内容が次々と明らかになるし、景気指標も公表される。その状況次第では、米国株式市場がクラッシュする可能性も十分。それは、米国株式市場の“映し鏡”といわれる日本の株式市場にも大きな影響を与えるのです」と話す。
ここしばらくは、米国株式市場の動向には注目しておくべきだろう。