現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
(回答先: ペイオフ解禁破綻の15行“実名リスト”〜永田町界隈で飛び交い、騒然〔株ZAKZAK〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 7 月 19 日 23:56:25)
「主要行に関して言えば、過去の推移を見る限り、新規に発生した不良債権については、1年間でほぼ半減させるペースで処理が進められてきたと言っていいだろう。金融庁としては今年度からは、主要行以外の金融機関−−つまり地域金融機関についても、主要行と同様のペースで不良債権の処理を進めさせる方針だ」
金融庁幹部がこう言ってみせる。
「02年3月期における、主要行の金融再生法開示債権残高は、26.8兆円となった。半年前の01年9月期と比べると6.1兆円の増加額を示したが、これは過去最大となる規模だ。そうした傾向を示すに至った最大の原因は、主要行に対してのみ実施した特別検査にあると言っていいだろう。改めて言うまでもないことだが、特別検査が不良債権処理のスピードを加速させたことは間違いない。金融庁としては今後は、地銀、第二地銀といった地域金融機関に対しても同様のスタンスで臨むことになるだろう。その結果、地域金融機関の“再編”を加速させることになるのは明白だ−−」(前述の金融庁幹部)
金融庁はここへ来て、昨年度主要行に対して実施した特別検査をモデルケースとする形で、地域金融機関に対しても同様の手法で検査に臨む方針を打ち出してきたと言っていいだろう。
以下に、金融庁が作製した「主要行の破綻懸念先以下債権の状況」とタイトルされた資料の一部を紹介することにする。
この資料が実に興味深いのだ。
(1)2000年9月期……累計12.7兆円→01年3月期……8.3兆円→同9月期……6.6兆円→02年3月期…4.7兆円
(2)01年3月期……新規発生3.4兆円→同9月期……2.6兆円→02年3月期……1.9兆円
(3)01年9月期……新規発生3.0兆円→02年3月期……2.0兆円
(4)02年3月期……新規発生6.9兆円
この資料から、各期に新たに発生した不良債権(00年9月期は累計)が、半年ごとにどの程度減少していったのが、その推移をたどることが可能だ。
「その“推移”をたどってみると、新たに発生した不良債権は、償却、債権流動化という手法によって1年後にはほぼ半減していくことがわかる。ところが見かけ上の不良債権の残高は一向に減少していかないことも事実だ。その理由は、処理額よりも新規発生額が多いからだ。仮にこのペースで今後も不良債権が発生していったならば、主要行といえども、あと1−2年で体力の限界に達してしまうことは明らかだ」(金融庁幹部)
大手都銀役員が言う。
「現在、株価についても下落基調にあると言っていいだろう。こうした状況が続いていくならば、“9月危機”“3月危機”というシナリオも、にわかに現実味を帯びてきてしまう」
前述の金融庁幹部が言う。
「平成デフレ不況が終息しない限り、不良債権の新たな発生を抑えることはできないだろう。場合によっては“公的資金再投入問題”にも火がつきかねない」
不良債権処理問題に関する今後の事態の推移には、要警戒と言っていいだろう。