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(回答先: 2001年度実質GDP、比較可能な80年度以降最大のマイナス幅[東京7日ロイター] 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 6 月 07 日 10:20:04)
ロイターの記事は名目成長率を少し軽く見ているキライはあるにしても、必要情報が出揃った必要十分のものだと思う。
一方で、
今朝のNHK衛星1の「BSニュース50」は、GDP速報値に関して、7:50からの放送で第1四半期+1.4%を速報テロップで流し、8:50からの放送でトップニュースとして流した。
第1四半期の+1.4%が年率換算で5.8%に相当するなどと、「景気回復」を印象づける内容に終始し、最後の最後でアナウンサーが一言、「2001年度の実質成長率はマイナス1.3%でした」と付け加えただけである。
2001年度GDPが実質でも戦後最大の落ち込みであったことにはまったく触れず、デフレータも伝えなかった。
デフレ下では、実質ではなく名目のほうがより重要な指標である。(所得税も消費税も名目に対してかかるものであり、投資→生産→販売という時間経過を要する経済活動にとって、デフレや名目の落ち込みは経済活動全体を停滞させるものだからである)
2001年度のGDPを−1.3%−1.2%=マイナス2.5%と考えなければ、まともな経済政策を立てられないのである。
そして、そのような過程での第1四半期+1.4%は、循環的で一時的な“回復”でしかないと言えるものである。(デフレターが−0.9%なので、名目対前期成長率は、1.4%−0.9%=0.5%でしかない)
公共放送機関が、刹那的な経済データを前面に打ち出すような政権の意に添うかたちの報道を続けているようでは、まともな経済論議は期待できない。